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「ふふふふふ・・・ついに完成したぞ! ゆっくリミッター解除装置!」 解説しよう! ゆっくリミッターとは、ゆっくりの能力を押さえつけている餡子型セーフティシステムである。 あらゆる生物にリミッターが存在し、人間ならば本当に最大の力の2,3割しか使えないように制御されている。 そして、ゆっくりはリミッターによってその能力の99.7%を封じられており、それゆえに貧弱なのだ。 もし、ゆっくりの普及した現代社会でこのリミッターを外部からの簡単な刺激で外すことに成功すれば、それはもはや兵器である。 私はそれに成功したのだ! 幾多のゆっくりの犠牲の上に成り立ったさいこうのゆっくリミッター解除機。 世界の混乱と混沌の時代を夢に見ながら、私は最高傑作に起動を命じた。 程なくして、彼の秘密基地周辺のゆっくり達に変化が表れた。 目覚めてしまった餡子に秘められた可能性・・・彼女達はそれを意識することなく使い、周囲の人間どもを傷つけることだろう! さあ、お前達を抑圧し続けてきた人間どもに復讐してやるのだっ!! その頃、男の研究所のある町の各地でゆっくりに関連する事件が・・・ 「ゆゆっ~! おそらをとんでるみたい!」 このれいむは何の気なしに跳ねてみた瞬間、信じられないほどの跳躍力を発揮してなんと70mも飛び上がってしまった。 今まで体験したこともないほどの圧倒的な浮遊感。しばし初体験に酔いしれていたが・・・ 「ゆゆっ! ゆっくりおちるよ!?」 飛べば落ちる。羽ばたきでもしない限り地球上では当たり前のことである。 はるか下方の地面めがけてれいむはゆっくりしていない速さで落下する。 「ゆっくりおちないでね! ゆっくりしてね!?」 落下する。 「ゆっくりできないよ! ゆっくりしてよー!?」 落下する。 「ゆ゛っ・・・」 そして、飛び散った。 あるゆっくりみょんは前に勢い良く跳躍したところ、いつもの100倍以上もの距離を一気に進んだ。 いままでの自分では考えられないほどの疾走感、他のゆっくりどころか人間までもすいすい追い越して行く優越感。 顔に感じる風圧がかなり痛いものの、それを差し引いても余りある快感だった。 「ちんぽ~?」 ふと周りを見ていれば自分以外のゆっくりも一緒に凄い速さで疾走している。 速い速い!信じられないほど速い! 気がつけばみょんを先頭にして、20匹近い集団になっていた。 「「「「「ゆっくりしてるよ~!」」」」」 「ち゛っ・・・!?」 が、50mもの距離を浮いた状態で移動するため方向転換ができない。 そんな状況であるにも関わらず、突然目の前に一台のトラックが止まった。 激突する、潰れる。 「ゆっぎぢどまっでね~!?」 激突する、潰れる。 「ゆっくぢちたいよー!?」 激突する、潰れる。 「ゆっくりでぎないいいいい!?」 ほんの10秒足らずの間に20匹近い集団は自滅した。 あるゆっくりまりさは這いずって移動している際に加速し、摩擦で体の半分を失った。 あるゆっくりありすは勢い良く射カスタードした拍子に出しすぎて干からびた。 あるぱちゅりーは勢い良く振り返った直後に自分の髪が顔にめり込んだで死んでしまった。 あるれいむは子どもを出産する際に勢い良く子どもを飛ばしすぎて受け止めようとしたつがいのまりさともども殺してしまった。 あるれみりゃは頬を膨らませようとした際に勢いを付けすぎて頬が破裂した。 あるありすの夫婦はすりすりの摩擦で頬を失い、ぺにまむも摩擦で消滅してしまった。 事態を把握した男は、何も言わずに解除装置を止め、リミッターの再設定装置を起動させた。 男は、ゆっくりの強度の問題を完全に失念していたのだった。 男が再設定装置を起動する少し前、男の研究所近くのある虐待お兄さんの部屋にて。 「「ゆえーん! きょわいよー!」」 「やあ、僕は虐待(ry」 「「これで満足か、虐待厨?」」 「!?」 目の前で両親を嬲り殺されて、絶望で顔をゆがめていた2匹の赤ゆっくりに異常が起きた。 突然の態度の変化。しかも、これから虐待されると言うのにあまりにもふてぶてしい。 予想外の事態に虐待お兄さんはたじろいでしまった。 「こんなちっこいのでも予想外の態度を取られると怯むなんて、おおへたれへたれ」 「ゆっくり虐待していってね! せいぜい頑張って虐待していってね!」 「な、何なんだよ・・・お前らはっ!?」 赤ゆっくりの豹変に驚いた男は壁に張り付いて、問いただす。 が、2匹は不敵な笑みを浮かべて男を見つめるばかり。 しばし、そうやってにらめっこを続けていたが、沈黙に耐え切れなくなったお兄さんが赤ゆっくりを潰すべく動いた。 「くたばれ・・・!?」 「おお、遅い遅い」 「ゆっくりしていってね!」 が、かわされた。いとも簡単に、それも赤ゆっくりに。 お兄さんの表情は恐怖に染まり、怯えた目で2匹を見つめる。 相変わらず不敵な、そしてふてぶてしい笑みを浮かべている。 「な、なんなんだ! お前らぁっ!?」 「ゆへっへっへ・・・まりさ達は異次元世界“ガ・ヴァン”の思念体で名をゆっくりと言うんだよ!」 「れいむ達はこの世界を手中に収めに来たんだよ! ゆっくり理解してね!」 「わ、訳わかんねえよ・・・!?」 突然の常軌を逸した発言に困惑するお兄さん。 しかし、2匹は彼の様子を気にも留めずに話を続ける。 「まりさ達思念体は思念体のままだとこの世界に干渉できないから仮の肉体を作ったんだよ!」 「それがこの子達なんだよ! ゆっくり理解してね!」 「でも、肉体の操作に慣れていないし、強化も間に合ってないからからまりさ達が本当の力を発揮できるようになるのは7万年後なんだよ!」 「それまではゆっくり虐待させてあげるよ! ゆっくり感謝してね!」 「「さあ、嬲りなさい!」」 そう言うと2匹はふんぞり返ってどこか誇らしげな表情を浮かべる。 動く気配は無い。なら今の内に潰そう・・・お兄さんがそう考えた瞬間、2匹が突然巨大化し始めた。 徐々に、だが確実に、赤ゆっくりは大きくなっている。 常軌を逸した2匹の奇行を前に戦意を喪失したお兄さんは急いで部屋から逃げ出した。 数分後には男がリミッターを再設定したことで普段のゆっくりに戻り、お兄さんは無事赤ゆっくりを虐待できたとさ。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ ・・・・・・なんじゃこりゃ? byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
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2ch化粧板の他のスレッドで作られた、まとめサイトへのリンク集です 2011版ブルベのページ @ wiki http //www16.atwiki.jp/blue_base/ イエベ化粧板 @ ウィキ http //www9.atwiki.jp/yellowbase/ 「お粉・プレストパウダーのお勧め」スレ テンプレ倉庫 http //www45.atwiki.jp/facepowder/ マツゲ Wiki(オススメのマスカラ スレ) http //wikiwiki.jp/eyelashs/ 2ch MMUまとめWiki http //www10.atwiki.jp/mmu/
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/155.html
人里から遠く離れた小さな山に、多くのゆっくりが暮らす森がある。 日当たりの良い広場があり、きれいな川が流れ、木の実を付ける広葉樹で構成されており、 小鳥は囀り、げっ歯類以上の大きさの哺乳類はおらず、妖怪も人間も足を踏み入れないというそこは、ゆっくり達の理想郷であった。 そんな美しい森に、とても生存本能の強いゆっくりぱちゅりーが居た。 他のゆっくりぱちゅりーは自らの運命…先天的に病弱で、長生きする事は叶わない自らの体質を受け入れている。 だが流石にこのゆっちゅりーは格が違った。自らの運命を自らの手で(ゆっくりなので手は無いが)変えようと強く思っていた。 ある日ゆちゅりーが短時間の散歩を楽しんでいると、木の洞に詰まって身動きが取れなくなっているゆっくりまりさがいた。 ふと、ゆちゅりーの拙い思考回路があるアイデアを生み出した。 まりさ種はゆっくり達の中でも殊に活動的だ。その点では、ゆちゅりーの理想と言ってもいい。 そのゆまりさの健康で活動的な肉体を得れば、自分もああなれるのではないか。 無論、肉体を手に入れると言っても脳を移植する訳ではない。元よりゆっくりにそのような知識は無い。 あるのは本能だけ。故に、他者の肉体を得る方法はただ一つ。―――食べる事だけだ。 ゆちゅりーは虚ろな表情で、ゆっくりとゆまりさににじり寄る。 「ゆっ!たすけてくれるの!!?ゆっくりひっぱってね!!!」 「…………」 ゆちゅりーは答えない。というか、聞こえていない。今のゆちゅりーにあるのは強烈なまでの食欲だけだ。 「ど、どうしたの!!?さっさとたすけてね!!!」 「…………」 偶然にも周囲にゆっくりの姿は無い。まるでゆっくりの神があるいは悪魔がセッティングしたかのような状況である。 もうゆまりさの体温すら感じられる程に肉薄している。耳障りな雑音も聞こえない。 ぶよぶよと震える皮は美味そうとしか考えられない。 普段は友愛を喚起させられる体臭も今では食欲をそそる香りだ。 肌身離さずかぶっている帽子や、美しい金色の髪に至るまでが御馳走に見える。 そして、 「ゆ゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!や゛め゛で!!!や゛め゛でよ゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 思い切り良く頬に食らいついた。その瞬間、口の中をかつて無いほどの至福が駆け抜けた。 ―――すごい。こんなにまりさがおいしいなんて。ゆめみたい。 全身が四散しそうな程衝撃的な味は、ゆちゅりーを虜にした。 一心不乱にゆまりさを喰らう。否、このゆちゅりーはゆまりさをただ食っているのではない。愛しているのだ。 今のゆちゅりーの最大限の愛情表現こそがこの共食いという最も恐るべき行為だった。 「う゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!どうじで!どうじでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 一口齧る毎に、一声絶叫される毎に、ゆちゅりーは心身共に活力に満ちて行くのを実感していた。 このような感覚は生まれて初めてだった。母の蔓に生まれ、目を覚ました時ですらここまでの爽快感は無かった。 「ぐがが……お゛ぼぉ゛……ゆ゛……ゆ゛ぐぐ……ゆ゛っぐり゛ざぜでね゛!!!!!」 それがこのゆまりさの最期の叫びだった。後はただゆまりさの残骸を余さず食う音だけが響いていた。 「むきゅぅーん……」 ゆちゅりーは涙した。一時の激欲に身を任せて友を食べてしまった自責の念で。 もう二度と自分の知らない場所にまで連れて行ってくれた相手と会えない悲しみで。 そして、身も心もかつてない程のゆっくりに満ち溢れている喜びで。 もっと。もっとこのエネルギーが欲しい。友を喪うのは悲しいけれど、それを遥かに上回る喜びが得られるのなら。 「だから……!(福山潤の声で)」 翌日の朝、ゆちゅりーは森の中を全速力で駆け回っていた。恐らくゆっくりまりさと同等の速度だろう。 ゆちゅりーは感動している。速く走れるとはこんなに素晴らしいことなのか。それもこれもまりさと一つになったお陰だ。 もっとだ。もっと食べれば、もっと生きていられる。もっとゆっくりできる。そう、食えば食う程―――強くなる。 ……新たな餌を、発見した。 数年後、そこにはかつての貧弱さなど微塵も感じさせない力強いゆっちゅりーが居た。 体躯は通常のゆっくりより一回りも二回りも大きく、その眼力に他のゆっくりはただ畏れるしかなかった。 今やゆっくりれみりゃさえもゆっちゅりーには近付かない。 ぱちゅりー種でありながら餌を横取りされたゆっくりれみりゃの群れ十匹を返り討ちにするような怪物に逆らう程、ゆっくりも馬鹿ではないのだ。 そう。今やこのゆっちゅりーはこの森に住まうゆっくり達の王なのである。 好きな時に好きなゆっくりと共にゆっくりし、好きな時に好きなゆっくりを食べる。それが王の在り方だった。 だが、王はこの生活にも飽きてきた。以前とは比較にならない位強大な生命力を得た王にとって、通常のゆっくりでは物足りないのだ。 もっと。もっと大きくて栄養のある餌が欲しい。際限無い欲望を持つという点では、人間の王とゆっくりの王は大差無かった。 決意するのに、そう時間はかからなかった。王はこの楽園を捨て、新天地へ向かう事を決意した。 大丈夫。今の自分は強い。ゆっくりれみりゃやゆっくりフランでさえ自分を恐れて近付かない程に。 どんな敵が現れようと打ち倒し、食べるだけだ。 そうして王は向かった。幻想郷の中心部にある人間の里へ。 森を出て三時間、里の外れの外れにある小さな集落を発見した。 地面にしゃがみ込み何かをしている人間が居る。第一村人発見である。王はこいつが記念すべき最初の人間だと決定した。 射程距離まで音を立てず慎重に移動する。まだだ。あと十ym(ゆっくりメートル)。あと八ym、六ym、よし今だ―――! その瞬間、人間がこちらに気付いた。だが構うものか。後は飛び掛り、組み伏せ、食い尽くすだけなのだから。だが…… 王は知らなかった。ゆっくりと人間など、同じような物だと慢心しきっていた。 世界で最も強かったのはゆっくりフランで、自分はそれ以上の生物なのだと勘違いしきっていたのだ。 そう、つまり―――ゆっくり内での序列がどうあれ、ゆっくりである限り人間の食料に過ぎない事をまるでワカっていなかった。 「ごらー!おらの畑で何しとるだァー!!」 食い物である筈の人間はそう叫ぶと、手に持った棒切れを振りかざし、王の頭に振り下ろした。 ぐしゃり。 決定的な音を、王は確かに聞いた。懐かしい感覚。自分の意識から立ち昇る死の匂い。 嫌だ。せっかく生きられるようになったんだ。こんな絶望から逃げる為に同胞まで食ったんだ。 助けて、助けて、助けてまりさ。れいむ。ありす。にとり。うどんげ。にいと。あやや。てんこ。ちぇん。さくぽ。れみりゃ。フラン。 助けろ!私は、私はお前らの王なんだぞ……!! と、ありえない光景を見た。森に居た多くの仲間達が自分を見ている。ああ、やっぱり助けに来てくれた……皆! 「たすけろ、だってさ」 「おお、いやだいやだ」 大勢の仲間が、嫌な笑顔でこちらを見ていた。 どうしてこんな顔を向けられるんだろう。 どうしてこんな事になってしまったんだろう。 わたしはただ、みんなとゆっくりしたかっただけなのに…… 「おーい母ちゃん。こんなもんが畑を荒らしとったぞー」 「あんらーお前さんそりゃ『ゆっくり』だよぉ。それを里に持っていくと高く売れるんだわー」 「へぇそうかい。そいじゃちょっくら売ってくらぁ。おぅ、種蒔きは代わりにやっといてくれよ」 「そんな事言ってまた遊んでくるんじゃないんだろうね!いやだよこの間みたいに土産とか言ってエロ同人誌五十冊も買って来るのは」 「へっへっへ、もうあんな事はしねえよぉ。んじゃ行って来る」 「全く。気を付けて行って来てなあ!最近は妖怪が出るとか言うけんねー!」 「おおう!妖怪なんざ俺のコブラツイストでボッコボコにしちゃるけん!」 「調子いい事言うんだから。妖怪になんて勝てる訳……おや、何だいこりゃあ」 彼女の足元には文字が刻まれていた。そこはかつての王が息絶えた場所だ。そこにはこう書かれていた。 「ゆっくりしていってね!!!」 DEAD END 選択肢 投票 しあわせー! (3) それなりー (4) つぎにきたいするよ! (18) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/404.html
ある所に、とてもみじめなゆっくりまりさがいました。 ごはんをたくさん食べて、寝て……まだ小さいので子供はいませんし、家族ともずっと昔に別れてしまいましたが、普通のゆっくりとほとんど変わらないゆっくりライフを営んでいました。 周りのゆっくりとほとんど変わらない生活をすごしているのに、なぜこのゆっくりまりさはみじめなのでしょうか? それは、帽子をなくしてしまったからです。 ゆっくりは、生まれた時から帽子やリボンなど、何らかの飾りを身に付けています。 れいむなら赤いリボン、ちぇんならキャベツ……もとい帽子、みょんならキクラゲ……いや黒いリボン、ゆかりならドアノブ……違う。帽子、そして、まりさならとんがり帽子。 種族によって違いはありますが、必ず何かを付けています。 極めて稀な例で、とんがり帽子をかぶったれいむ等といった奇形も誕生しますが、それにしても飾りを身に付けているのには変わりありません。 ですが、みじめなゆっくりまりさにはリボンや別種の帽子すらありませんでした。 飾りは、ゆっくりが生きていくのに必要な器官ではありませんが、だからと言って必要ないものでもありません。 飾りを身に付けている事で、ゆっくりはゆっくりとして、ゆっくりできるのです。 もちろん、みじめなゆっくりまりさは、本当の意味でゆっくりする事はできませんでした。 そのため、飾りをなくしたゆっくりは、代わりの飾りを探します。 ――飾りさえ持っていれば、もうこんなみじめな思いをしなくて良い。ゆっくりできる。 その思いから、ゆっくりなりに必死になります。 探した結果、自分の飾りが見つかれば良いですが、どうしてもない時は別のゆっくりの飾りを奪ってでも手に入れようとします。 ですが、奪われた方のゆっくりにとっては、たまったものではありません。次にみじめな思いをするのは、奪われたゆっくりなのですから。 奪おうとするゆっくりと、奪われまいと警戒するゆっくり。 本来ならば一緒にゆっくりできる仲間と、そんなゆっくりできない関係になってしまうため、飾りのないゆっくりはみじめなゆっくりなのです。 みじめなゆっくりは、他のゆっくりよりもほんの少しだけ早く起きます。 近くに寝ているゆっくりがいたら、その飾りを奪うためです。 みじめなゆっくりが、洞窟に入っていきました。 どうやら、まだ寝ているゆっくりを見つけたのでしょう。ゆっくりとは思えないほど慎重に、音を立てない様に注意して入っていきます。 「ゆっ……! ゆっ、ゆー!!!」 「ゆっくりしね!!!」「しね!!!」「ゆっくりでていけ!!!」 どうやら見つかったみたいですね。 激怒したゆっくりれいむ一家に追い立てられて、ほうほうの体で逃げていきました。 母ゆっくりは限界までふくらんで、威嚇しています。石を口にくわえて投げつける子ゆっくりもいます。 目の前で子供を殺された時ですら、ここまでの攻撃はしないでしょう。 ゆっくりの飾りを盗むという事が、どれほど重大な問題なのかをうかがわせる光景です。 みじめなゆっくりは、他のゆっくりよりもほんの少しだけ早く食事を終えます。 近くに飾りが落ちてないかどうか探すためです。 先ほど追いかけられたみじめなゆっくりは、へとへとになりつつも食事を探しだしました。 この辺りは、捕食種であるゆっくりれみりゃもゆっくりフランもおらず、エサの量が多いため、みじめなゆっくりでもたらふく食べる事ができます。 「うめっ! めっさうめぇこれ!」 普通のゆっくりまりさと変わらない下品な言葉を発しつつ、たくさんの草や虫を食べていきます。 あらかた食べ終わったみじめなゆっくりは、それほど休まずに動き出しました。 食後の散歩でしょうか? 違います。どこかに飾りが落ちていないか、探しているのです。 みじめなゆっくりは、なめるように周囲を探していきます。 時には、遠出をしてでも見つけ出そうとします。とはいえ、ゆっくりなのでそれほどの距離を移動する事はできません。 みじめなゆっくりが、ゆっくりと戻ってきました。 どうやら飾りは見つからなかったらしいですね。寂しそうにうつむいています。 そんな、落ち込んでいるゆっくりの耳(あるのかは不明ですが)に、別のゆっくりたちの声が飛び込んできました。 ゆっくりまりさとれいむの集団です。このゆっくりたちは、全員帽子とリボンを付けています。 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくり……していってね!!!」」」 嬉しそうにあいさつするみじめなゆっくりに対し、姿が見えた瞬間、少し距離を置いてあいさつを返すゆっくりたち。 あいさつをした相手と遊んだ上、そのまま家におじゃまして一緒に寝る事もあるほどに種族仲の良いゆっくりにしては、珍しい光景です。 それもこれも、みじめなゆっくりが飾りを身に付けていないからです。 「ゆっくりあそぶよ!」 「なにしてゆっくりあそぶ?」 「ちょうちょさんとおっかけっこしよう!」 「「「ゆっくりあそぼうね!!!」」」 楽しそうに遊ぶ内容を話し合い、近くに来たちょうちょを追いかけて遊んでいます。 みじめなゆっくりと、普通のゆっくり。 一見仲良く遊んでいますが、実はお互いに非常に警戒し合っています。 「ゆ”っ!?」 「まりさ!」 「……ゆっくりころんだ!」 「だいじょうぶ? ゆっくりおきあがってね!」 「ゆっくり……ゆぎゅぅぅぅ!」 「……ゆっくりおきあがるのてつだうよ!」 「ゆっぐ、いらないから……ゆっぐり、はなれてね!!!」 起き上がるのを手伝おうとしたみじめなゆっくりを、全力で振り払おうとするゆっくりまりさ。 当然です。みじめなゆっくりは、助ける事にかこつけてまりさの帽子を奪おうとしていたのですから。 ちなみに、この時他のゆっくり達はただ眺めているだけです。 どちらのゆっくりが帽子を被るかによって相手への対応が変わるため、うかつに動く様な事はできないのです。 元々のみじめなゆっくりが弾き飛ばされ、木にぶつかって止まったのを見届けてから、また皆で一緒に遊びます。 心配して近づくゆっくりはいません。近づいたら最後、飾りが奪われる可能性があるからです。 ゆっくり達は、遠くから声をかけます。 「ゆっくりだいじょうぶ?」 「ゆっくりこっちにきてね!」 「いたかったら、そこでゆっくりやすんでね!」 「……ありがとう、でもだいじょうぶだからいっしょにゆっくりあそぼうね」 みじめなゆっくりは、優しく問いかける仲間に対してにこやかに返事をしつつ、元気に飛び跳ねながら仲間達の元に行きました。 「ゆっ! おひさまがかくれちゃうよ!」 「たいへん! ゆっくりかえらなきゃ!」 「みんなでゆっくりかえろうね!」 西日が傾いてくると、ゆっくり達は帰宅します。 夜になると、ゆっくりれみりゃやゆっくりフランといった、捕食種が現れるからです。 「ま、まって! もっとゆっくりあそぼうよ!!!」 そんな中、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら皆を引き止めるみじめなゆっくり。 遊んでいる最中はスキを見つけられなかったらしく、飾りはありません。 「ごめんね! でもゆっくりかえらないとれいむがおかあさんにおこられるの!」 「まりさもおこられるから、みんなでゆっくりかえろうね!」 ねー、と声をかけ合うゆっくり達。 みじめなゆっくりが何と言おうとも、普通のゆっくり達は聞き入れず、仲良く帰っていってしまいました。 「まっでー! もっどゆっぐりじようよー!!!」 最後には泣き叫びながら引き留めようとするみじめなゆっくりですが、皆でがっちりと固まって帰ってしまいました。 これでは、帰ろうとするゆっくりの背後から奪い取る事もできません。 結局、みじめなゆっくりは飾りを奪う事はできませんでした。 みじめなゆっくりは、他のゆっくりよりもほんの少しだけ遅く眠ります。 近くにゆっくりが寝ていたら、その飾りを奪うためです。 皆が帰るのを眺めていたみじめなゆっくりも、気を取り直して巣に戻りました。 いつまでもゆっくりしていると、捕食種の餌食になるからです。 ゆっくりと巣に戻り、巣に戻ったらゆっくりして、そのまま眠りに付きます。 「ゆぅ……ゆ……ふぅ……ゆー……ゆっ!」 完全に眠ったと思った瞬間、飛び起きてゆっくり外へと出て行きました。 みじめなゆっくりは、そのまま朝とは別の洞窟に入っていき、何も被らずに出てきました。 自分に合う飾りがなかった様です。 自分と同じサイズのものでなければ、周りから飾りとして認められません。 それでは、奪い取っても意味がありません。 とぼとぼと、みじめなゆっくりが自分の巣に帰ろうとしている最中、話し声が聞こえてきました。 「……よ、ほんとうに……」 「……ね、ゆっくり……」 何事かと恐る恐る覗いてみると、先ほどまで遊んでいたゆっくり達のうち、2匹が楽しそうに談笑していました。 どうやら巣が近くにあった様です。体をくっつけて「ゆぅ~♪ゆっ♪」と歌ったりもしています。 みじめなゆっくりが声をかけようと近づくと、話の内容が聞こえてきました。 「ぼうしないこ、ずっとれいむたちのりぼんみてたよね」 「まりさのぼうしをとろうとしてたよ」 「ぼうしなくてかわいそうだとおもったからゆっくりしてあげたのに、だめなこだよね」 「だめなこだよね、ゆっくりできないこなんだよ、あのこ」 「いやだよね、ぼうしないこはゆっくりしてなくて」 「ほんと、ぼうしないとゆっくりできなくなるんだね」 「きっと、ちかづいたら『ぼうしとるぞー!』っておいかけてくるよ」 「おお、こわいこわい」 みじめなゆっくりは、そのまま動けなくなってしまいました。 昼間に遊んだゆっくり達が、同情のみで遊んでいた事を知ってしまったからです。 その日以来、みじめなゆっくりを見る事はありませんでした。 ――いかがだったでしょうか。 帽子やリボンがないだけで、ゆっくりはこれほど惨めな思いをする事になるのです。 何としても飾りが欲しいと思うゆっくりの思いを理解していただけたでしょうか。 ただ、ここまで見てきて疑問に思われた事があるでしょう。 生きているのじゃなくて、死体から帽子なりリボンを奪えば良いんじゃないか? という疑問が。 確かにその通りです。 ですが、ゆっくりは、どれだけ惨めな思いをしても仲間の死体から飾りを奪う事は決してしません。 それをしてしまえば、皆に殺されてしまうからです。 バレない様にこっそり奪えば良いという意見もあるかもしれませんが、死体の飾りには死臭が付いているため、どれだけこっそりしていても絶対にバレてしまいます。 頭の良いゆっくりが、死臭を消すために肥溜めに落としたりした事がありましたが、そこまでしても死臭を消す事はできませんでした。 ちなみに、そのゆっくりは制裁として肥溜めに落とされ、フタをした上に重石を乗せられました。 ゆっくりにとって、飾りはそこまで重要なものなのです。 だから、ゆっくりにどれだけ腹を立て、殺したいほど憎くても、また、殺したとしても、決して飾りだけは取ってはいけません。 飾りを取った人間に対し、ゆっくりがどれほどの憎しみを抱くか……考えただけで恐ろしくなります。 ゆっくりだから大した事はないと思ってはいけません。 奴らは、飾りを取られた恨みを決して忘れず、どこまでも追いかけてくるからです。 ……なぜ私がここまで怯えるのか、不思議だったり情けなく思ったりする方がいるでしょう。 ですが、これは全て事実なのです。 奴らは、普段は鈍重でボンクラで一匹位いなくなっても気にしない間抜けどもの癖に、飾りを壊した奴の事は決して忘れません。 何が出来る訳じゃない、ただただ攻撃を仕掛けてきて殺されるだけなのに、死体の山を築き上げたとしても諦めずにずっと付いてくるのです。 私は、恐ろしい。 ……あんた、笑ったか? 出来の悪いホラーを見るような態度で笑っただろう。 いや、笑うのも分かるさ。私だって、ゆっくり程度に怯える奴がいたら、笑うさ。 でも、この音を聞いてみろよ。後ろからずっと、返せ返せって呟きながら、べちゃべちゃとついてくる饅頭どもの音をさぁ! 殺すのは簡単だよ、こんな奴ら。無抵抗に近いんだからな。ぶつかってきても痛くも何ともない。 ナイフとかのこぎりとか物騒な器具がなくても、ただぶん殴れば終わるさ。 でも、ずっとついてくるんだよ。返せ、べちゃ、返せ、べちゃ、返せ、べちゃって、ついてくるんだよぉ! 職場でも家でも風呂でもトイレでも、ずっとついてくるんだよぉ!!! ……ほら、今も聞こえるだろう? 奴らの声が。足音が! べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ ――ゆっくりを虐待している皆さん。 ――くれぐれも、奴らの飾りだけは盗られないよう、お気をつけ下さい。 ――さもなくば、彼のようになりますよ。 この話の骨子は、 316のレスを見て思いつきました。多謝。 でもなんで、こんな話になったんでしょうか……自分でも分からないです。 ところで、 863……本当に、怖くないですか?
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「ゆっ!ゆゆっ!?ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていっ・・・なんじだとおもってるの!?ばかなの!?」 「ばかなんだぜぇぇぇ!」 「わかるよぉぉぉ!ばかなんだねぇぇぇぇ!」 「ばきゃなのぉぉぉ?」 早朝3時、俺の朝は早い。 ここは人間の里から少し山を登ったところにあるゆっくりの群れ、 寝ぼけたゆっくりが早漏なゆっくりを披露したそばから 罵声を浴びせられるという微笑ましい光景をよそに 人間はゆっくり達に気づかれないよう静かに歩みを進めていた。 先日下見に行って目印をつけておいた巣には ゆっくりまりさと目的のゆっくりれいむがアホ面で「ゆぴぴ」と寝息を立てている。 人間はその頭から茎を生やした身重のれいむをそっと胸に抱く 「ゆぅゆぅ・・・おちびちゃん・・・それはうんうんだよ・・・ゆっくりできないよ・・・」 これから始まる新生活への期待と不安がれいむの寝言からも伺える。 「れいむはお母さんになるのだな」 人間はそう呟き、はにかむとれいむを起こさないよう注意深く巣を後にした。 一人残されたまりさ、仰向けで大口を開けて幸せそうな顔をしている。 暫くはもうそんな幸せな顔はできないだろう。今だけはゆっくりしていってね。 たどり着いた先は人間の里、ゴミ捨て場の横に聳え立つ電柱である。 時は一刻を争う。失敗は許されない。 人間はれいむを空中へ放り投げ、素早く壁を蹴り塀の上へ!そこから電柱へ飛び移り足場に足を絡める。 落ちてくるれいむをキャッチ!反動は膝のクッションで限りなく0へ! 起こしてしまえば全てか水泡に帰する。 人間はれいむを頭の上に乗せ、バランスを取りながら細心の注意を払い、電柱を昇って行く 揺れるれいむと頭から生えた茎、老朽化した電柱の足場はグラグラと揺れ、引っ張れば容易く抜けてしまいそうだ。 まだだ、落ちるのは事を成してから・・・!人間は一時間かけて電柱の頂上まで上り詰めた。 「・・・ゆっくりしていってね」 起こさないよう小さく呟くと電柱の頂上にそっとれいむを置いた。人間はそのまま足場から飛び 知らない人ん家の屋根に転がり落ち、瓦を撒き散らしながら下水に落ちてアバラが三本逝った。 「ゆっ!ゆゆ!ゆっくり起き・・・・どごな゛の゛ごご!!」 カラスの泣き声でゆっくりと目を覚ましたれいむは開口一番、誰もがこうなったら確実に言うだろう台詞を絶叫した。 どういうことなのか?自分は森の巣の中でゆっくりと眠りについた筈である。 確かにれいむは昔、親れいむに「おちびちゃんは寝相がわるいね!でもそんなところもゆっくりできるよ!」 等と言われた事がある。甘やかされて育てられた結果がこれだよ!寝相が悪いにも程があるでしょう? 「お゛っ!お゛がぁぁざぁぁん゛!」 思わず母の名を叫ぶれいむ、360度広がるパノラマワイドな光景に気が遠くなる。 まるで地面がれいむを呼んでいるかのように、体がゆらゆらと揺れる。吸い込まれる。 「じめんさん・・・!れいむをよばないでね!ゆっくりむこうへいってね!そしてみえないところでしんでね!」 誰も居ない地面に向かい呪いの言葉を吐くれいむ、カラスが「俺!?」みたいな顔をして鳴いたりしている。 そうだ、こんな時こそゆっくりだ!と「ゆっくり、ゆっくり」等と連呼して無理やり笑顔を作ってみるが 汗が滲み、涎は垂れ、目はキョロキョロと忙しなく動く、全然ゆっくりできない。できるわけがない。 「ゅ・・・」 そんな時、声が聞こえる。声の主はれいむの頭の上から伸びた茎からである。 「おちびちゃん!おちびちゃんの声がゆっくりきこえるよ!はやくおかあさんとゆっくりし・・・・」 無理である。器用にグルグルとその場を周り足場を探すが5回程回ったところで 電柱の上はれいむ一匹で定員オーバーである事に気が付いた。 いや、待て待て、もう少し回れば足場さんがゆっくり足場を増やしてくれるかもしれない。 もう少し回っ・・・ゆっくり!ゆっくり!落ち着け平常心 「ゆげぇ!?おちびちゃん!うまれないでね!まだまだそこでゆっくりしていってねっ!」 汗を垂れ流しながら茎の赤ゆっくりに笑顔でゆっくりだよ!ゆっくりだよ!と語りかけるれいむ。 茎から垂れ下がって目を閉じ笑顔を浮かべている赤れいむ3匹と赤まりさ2匹が若干いぶかしげな表情になった。 既に赤ゆっくり達には自我が目覚めていた。 茎から伝わってくる親れいむの喜怒哀楽の感情を感じることもできたし 隣にいる姉妹と簡単な意思の疎通も可能であった。 (おかちいね)・・・(産まれてこないでっていってるよ)・・・(なにやらゆっくりちてないね)・・・(おなきゃすいた) (ゆっくち待とうか?)・・・(れいみゅはとっとと産まれたいよ)・・・(おなきゃがすいたよ) (まりさが産まれればおきゃあさんはおのずとゆっくりできるのじぇ)・・・ (言うとおりゆっくり待つべきだよ)・・・(そんなことよりおうどんたべたい) (さっきからばきゃがひとりまじってるよ)・・・(ばきゃはだまっててね)・・・(ゆぎぃ!) (けんかはやめちぇね、おねぇちゃんがゆっくち産まれてみてくるよ)・・・ (おねぇちゃん!)・・・(ゆっくりきをつけちぇね)・・・(おうどんたべたい)・・・(ばきゃはだまっててね)(ゆぎぃ!) 先端の赤れいむがムズムズと動きはじめる。もみあげをピコピコと動かして茎から落ちようとしている。 それを見て目が飛び出さんばかりに焦る親れいむ 「どぼじでう゛ま゛れ゛でぐる゛の゛ぉぉぉ!?ゆ゛っぐり゛!ゆ゛っぐり゛だよ゛ぉぉぉ! 無駄だと分かっていても右に左にグルグルとその場を回り赤ゆっくりの着地ポイントを探す親れいむ、 そうこうしている内に長女赤れいむと繋がっていた茎は切れ、落下した。 産まれた喜びとこれから始まるゆっくり新生活に期待を膨らませ、それを全身で表現 「ゆっく」 ・・・・する間も無くどんどん親れいむと離れていく長女赤れいむ。地面さん遠すぎるでしょ? 一瞬見えた親れいむの顔はなにやらブサ・・・ゆっくりしていなかったような・・・?あれ・・・?にゃにこれ・・・? 眼下に広がる光景を見てゆっくりとした長女赤れいむの餡子脳にもようやく状況が飲み込めたらしく ホロリと一筋の涙をこぼし、残されたわずかな時間だけでもゆっくりしようと笑顔を作る。 「ちうまれちゃかったよ」 パチンと乾いた音を響かせ、地面の染みになった。 いつまで経っても聞こえてこない長女赤れいむの産声に茎の赤ゆっくりたちは不安を募らせていた。 (おねえちゃんゆっくりしすぎだよ)・・・(はやく声をききゃせてね)・・・(おそすぎりゅよ) (おそとはゆっくりできなかったんだよ)・・・(まりさはここでゆっくりちていくのじぇ)・・・(ゆっくりゆっくり) (はやくだれきゃ様子をみにいってね)・・・(かってなこといわないでね)・・・(うんうんするよ!)・・・(産まれてからにしてね) 茎から伝わってくる親れいむの焦りの感情、産声を上げない長女赤れいむ・・・ その二つの情報から導き出される答えは明白であった。産まれたらゆっくりできない。 誰ひとり長女赤れいむの後を追うものは名乗りをあげなかった。しかしここにはずっと居られないのもまた明白である。 自分の意思で茎を切らずとも、時が来れば自然に茎は切れる。それは時間の問題であった。 そして長女赤れいむが居なくなった為に一番先端になった赤まりさの茎がムズムズと動きはじめる。 (ゆんやぁぁ!まりさがうばれるのじぇ!?)・・・(おねえちゃんゆっくりしようね)・・・(ゆっくりいかないでね) (とっとといって様子をみてきちぇにぇ)・・・(しょんなこといわないでね)・・・(あすはわがみなんだじぇ) 次女赤まりさの茎が切れ、落下を始める。しかし親れいむは見ていた。 充血しきった目、瞬きもせずその時を待っていた。勝算はあった。舌を伸ばして絡め取る! 「ゆっくりうまれたかったのじぇ」 長女赤れいむと同じ台詞を呟き、奈落へ消えていく次女赤まりさ その2秒後、次女赤まりさが通った軌道に舌がビローンと伸びる。 「ゆっぐり゛ま゛に゛あ゛ま゛ぜん゛でじだ!!」 あまりにもゆっくりしすぎた反射神経、希望が滑り落ちてゆく、 成すすべも無くブサイクな顔で地面を覗き込む親れいむ。 「ゆゆっ!?」 潰れた餡子の跡はひとつ、長女赤れいむの物しか無い。 おかしい、今落ちた次女赤まりさの残骸が見当たらないのだ。 奇跡的に何処かに引っかかったのかと思い、身を乗り出し電柱の周りを見渡す親れいむ。 「ゆゆゆゆゆゆっ!・・・まるでおそらを・・・どん゛でる゛!め゛っ゛ぢゃ゛!どん゛でる゛!」 何故か上空から聞こえる次女赤まりさの叫び声、そして声を辿ると、羽ばたくカラスのくちばしの先っぽ そう、落ちる次女赤まりさをカラスが拾ったのである。 「ゆぅぅん!ありがちょぉぉ!まっくろふわふわさん!まりちゃをおきゃしゃんのところにおろすのじぇ!」 「カラスさん!おちびちゃんをゆっくりこっちに連れてきてね!」 そんなゆっくり達の呼びかけにカラスが答えるわけもなく地面に着地し、次女赤まりさを吐き捨てた。 「ゆべっ!ちがうのじぇ!おきゃーしゃんはあっちなのじぇぇぇぇ!ばきゃ!くろふわばきゃ!」 カラスに体当たりをする次女赤まりさ、カラスはそれを華麗にスルーし、 次女赤まりさの着地のタイミングにあわせてクチバシを振り下ろした。 「ちゃっちゃとまりさをちゅれてっ・・・・ぴゅぺ!?」 帽子を貫通し、脳天に大きな穴が開いた次女赤まりさ、まだ自分に何が起こったのかわからずキョトンとしている。 親れいむが電柱の上からボタボタと涙をこぼしている。 「ガラズざん゛!!やべでね!まりざはゆっぐりじだおぢびぢゃんだよ!!」 「なんきゃきゅうにきゃらだがおもくなっちゃのじぇ」 突然体がだるくなったのでお母さんの所へ行くのは少し休んでからにしようと思い よろよろと電柱の根元へ移動しようとする次女赤まりさ、そこに再びクチバシが振り落とされる 「ゆっくちやす・・・むべっ!・・・ばひゅ!・・・ゆっくっ!・・・にげっ!・・・わびゅ!」 数回クチバシに突き刺されグシャグシャになったところで 自分の始まったばかりの人生が早くも終わりを告げようとしている事に気がつく次女赤まりさ 「きゃわいい・・・まりちゃ・・・を・・・ゆっく・・・ち・・・ちゃ・・・ちぇ」 カラスは次女赤まりさをすくい上げるとゆっくりと租借した。 クチバシの隙間から時折見える次女赤まりさは徐々にミンチになっていった。 「ゆ゛っ・・・・ぐ・・・・ち」 帽子はもはや原型と留めず、髪は所々引きちぎれ、右目は大きく露出し、歯は殆どが欠けていた。 つい数秒前までの愛くるしい顔の面影はもはや無く、苦悶の形相を浮かべている。 カラスは租借をやめると上を向き、次女赤まりさを飲み込もうとクチバシと喉を小刻みに動かした。 「ゅ゛・・・ゅ゛・・・ゅ゛・・・」 ゆっくりとカラスの胃袋に収まる次女赤まりさ、カラスは次の獲物を求め飛び去っていった。 「どぼじでごん゛な゛ごどにぃぃ!」 涙を滲ませる親れいむ、しかしグッとそれを堪える。 ダメだ、泣いてる場合ではない、 死んでいったおちびちゃん達の為にも残りのおちびちゃん達を絶対に下に落としてはいけない。 どうすればいい?どうすれば・・・?ゆっくり、ゆっくり 焦れば焦るほど思考は空回りし、考えはまとまらない、万策尽きて天を仰ぐ親れいむ そこにはそんなゆっくり達の心情とは裏腹にゆっくりしているお日様さん、 それに凍った笑顔でゆらゆらと揺れる赤ゆっくり達・・・ 「お、おちびちゃん!」 今、気が付きました。 上を向く事により茎はしなり、赤ゆっくり達は親れいむの眼前に位置を変える。 こうすれば後は先程のように落ちて急に視界に入ってくる赤ゆっくりを ゆっくりとした舌でキャッチ等という無謀な賭けには出なくて済む。 上を向いてアホ面で舌を出していれば勝手に赤ゆっくりは舌に着地するのだ。 しかしこの体勢、顔だけのゆっくりには相当キツい、 人間で言えば直立姿勢から首を動かさず、腰を逆に曲げて天井を見続けているようなものだ。 「ゆ゛っく゛り゛し゛な゛い゛でうばれ゛でね゛!」 長女赤れいむに続き、次女赤まりさの産声も聞こえない。 茎から伝わってくる親れいむの焦りの感情は先程から変わらない。 にもかかわらず、今度は早く産まれろと言っている。 (おかちいね)・・・(産まれてもだいじょうぶ?)・・・(だれかいってきてね) (れいむはここでゆっくりするよ)・・・(ゆっくり産まれてもおきゃあしゃんはよろこぶよ) (おかあさんのいうことはきこうね、れいむはうまれるよ)・・・(おぉ、早計早計) (もうすこしだけゆっくりするよ)・・・(ゆっくりしようね)・・・(ゆっくりゆっくり) 疑心暗鬼に陥った赤ゆっくり達をなだめてすかして4時間半 実にゆっくりと粘った赤ゆっくりたち3匹は親れいむの舌の上に産まれ落ちた。 最後まで必死の形相で産まれまいと粘っていた末っ子赤まりさが、親れいむの舌の上にふにゅん!と降り立った。 「んんっ!・・・!ゆっくちうまれちゃよ!」 無事産まれた事を心から喜び、瞳をキラキラと輝かせ満面の笑みを浮かべる末っ子赤まりさ フルフルと体を震わせてかわいさアピールタイムがはじまる。 「ころころするまりちゃをみちぇちぇね!おきゃーしゃん!ゆっくりころが・・・・ゆげぇ!たけぇ!ここめっちゃたけぇ!?」 天使のような笑顔で舌の上を転がりかわいさをアピールしようとしたが 半回転もしない内に自分が今居るところに気が付いてオッサンのような顔になる末っ子赤まりさ。 他の姉妹たちもありえないゆっくりプレイスの場所に怯え身を寄せ合ってプルプルと震えている。 「おきゃーしゃん、ここはゆっくちできないよ、じめんさんにいこうね!」 「れいむはもっちょ、ひくいところがいいよー」 「これなんてぷれいなの?たかすぎるでちょ」 みゅーみゅーとそれぞれに遠まわしにさっさと低いところに連れて行けよこのバカ、と主張する赤ゆっくり達 困った顔で舌を限界まで伸ばして小刻みに震えている親れいむ 「れいむにもわからないんだよ、それよりおちびちゃんたちは早くれいむの頭の上にゆっくり移動してね!」 いつまでも舌の上に乗っていると、親れいむの唾液によって赤ゆっくり達は溶けてしまうだろう。 何だか頼りない親れいむの言葉に不安を募らせながら次々に親れいむの頭の上に移動する姉妹 舌の上よりも若干高い上に360度に広がる絶景に赤ゆっくり達は思い思いの面白い顔になる。 「ぴっぴみゅぅ!ゆっくちできないよぅ!」 「れいみゅはもっちょ、ひくいところがいいのぉぉぉ!」 「まりさはおにゃかがちゅいたよ!ゆっくちしないでごひゃんにちてね!」 ゆっくりの中では身体能力の高いまりさ種だからだろうか? 末っ子の赤まりさだけが、早々に高所に適応し、ごはんを求めだした。 他の姉妹も恐怖が優先され忘れていたが、まりさの言葉で産まれてから何も食べていない事に気が付く。 「おきゃーしゃん!おにゃかちゅいたよぅ!」 「ゆぴゅぅ!ごひゃんたべたゃいの!」 「ゆっくちちにゃいでごはんをちょうらいね!」 「ご、ごはん・・・でもこんな所にごはんなんて・・・ゆゆっ!そうだよ!」 親れいむは群れのゆっくりが出産した後、残った茎を食べさせていたのを思い出した。 「これがおちびちゃん達の一番最初のごはんだよ!お姉ちゃんから茎の先っぽさんへ行ってゆっくり食べてね!」 この状況では自分で茎を折り、与えることはできない かと言って根元から赤ゆっくり達が勝手に噛り付けば茎は食べる部分を大量に残したまま地面に落下してしまう。 それを防ぐ為に茎の先っぽから一人ずつ順番に食べる事を提案した。 「ゆっ!ゆぴぃ!茎さんの先へいくにょ!?・・・ゆゆゆ・・・!ゆっくちがんばるよ!」 三女赤れいむが動揺しながらも茎を渡っていく、 柳の木のような形状をした茎は普通の体勢では下り坂になり、赤ゆっくりが伝っていくにはとても危険である。 そこで親れいむは赤ゆっくり達を落とさないように注意しながらゆっくりと体勢を仰向けに変えた。 頭の上から移動し、横になった親れいむの顔面に乗る形になる赤ゆっくり達、 これで茎の先っぽは上の方へ向き、下りよりも若干安全であろう。 「ゆぅーせ!ゆぅーせ!ゆぅぅぅ!たきゃいよぅぅ!ゆっくちちたいよぅ!」 「ゆっ!ゆがっ!おちびちゃん!急いでゆっくり食べてね!」 背中に電柱が食い込み、地味に苦しむれいむ。 一方、必死に茎を伝う三女赤れいむ、細い茎の下には凄まじい光景が広がっている。 涙をポロポロとこぼし、落下の恐怖に怯えながらようやく先端にたどり着き、茎に噛り付く 「むーちゃ!むーちゃ!ゆぐっ!むちゃ!むちゃ!はふっ!はむっ!」 目をギュッと閉じ、ゆっくりにあるまじき早食いの後、 膨れたお腹を茎に押し付け嗚咽を漏らし、尻から親れいむの元に戻る三女赤れいむ。 よく租借しなかった為、ゆぷっ!ゆぷっ!と苦しそうにしている。 「・・・ゆっくちごちしょうしゃまでちた」 お通夜のような顔で親れいむに感謝の言葉を伝える三女赤れいむ、 そんな有様の三女赤れいむと茎を交互に見ながら四女赤れいむはひとり静かにしーしーを漏らした。 「がんばってね!おちびちゃん!食べないとゆっくりできなくなるよ!」 「はやくちてね!きゃわいいまりちゃはおにゃかぺこぺこだよ!」 「ゆべっ!おちびちゃん!そこで跳ねないでね!そこはお母さんの眼球だよ!」 親れいむのまぶたの上でぼいんぼいん!跳ねる末っ子赤まりさ、 そして顔面蒼白で満面の笑みを浮かべる親れいむ。めり込んだ電柱が薄っすらと顔に浮んでいる。 産まれてから何も食べていない赤ゆっくりはすぐに衰弱して茎に登る体力すら無くなってしまうだろう。 面白い姿勢を続けている親れいむの限界も近い。何気に一刻の猶予も無かった。 そして末っ子赤まりさは3匹のれいむ気持ちなどお構い無しにその場で飛び跳ね。四女赤れいむを急かす。 「ゆっ!ゆぐっ!ゆぐり!い゛できまちゅ!」 ヨロヨロと茎に乗り先っぽ目指して進む四女赤れいむ、三女が食べた分だけゴールは近いのだが 恐怖のあまりなめくじが這うよりそのスピードは遅く、目も虚ろで今にも落ちてしまいそうだった。 「ゆっ・・・ゆぅゆぅ・・・ゆぅー・・・せ・・・!ゆぅ・・・きょ・・・きょわいょぉぉぉ」 「ゆっ!おちびちゃん!無理しないでね!もうそこでいいからゆっくり食べて戻ってきてね!」 四女れいむの限界を察知した親れいむは茎の多少の損失は仕方なし、と食べるように促した。 「ごっ!ごべんなちゃい・・・!れいみゅはここでゆっくちたべるにぇ!」 もそもそと茎に噛り付く四女れいむ、初めて口にする食べ物の味、それが四女れいむの心を少しだけ落ち着かせた。 口の中に広がる甘さとほんの少しのすっぱさ、おいしい、しあわせ、ぽかぽかとした気分、そうか、これがゆっくりなのか 「むーちゃ・・・むーちゃ・・・しっ・・・しあわせー♪」 顔を綻ばせ産まれてはじめてのゆっくりに酔いしれる四女れいむ、 高くて辛くて苦しくて悲しかったけどこの気持ち・・・ゆっくりがあれば生きていける・・・! きっとこうやって日々ゆっくりを感じてれいむは生きていくのだろう。そう思った。叫ぼう、もう一度叫ぼう。 「しあわせぇー!」 「ちやわちぇー!」 後ろから四女れいむに負けじと劣らない幸せそうな声が聞こえる。 末っ子赤まりさの声だ。れいむの幸せそうな声を聞いてつられて幸せになってしまったんだろう。 この子はどこか他人を思いやらないゆっくりできない子だと思っていたがどうやらそれは間違・・・ 「ゆあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛な゛に゛じでる゛の゛お゛ぢびぢゃ゛ん゛!!」 「やめちぇね!ゆっくちたべるのをやめちぇねぇぇぇ!」 末っ子まりさは茎の根元に、はむっはふっはふっと噛り付いていた。 それを号泣しながら親れいむと三女れいむが見ている。 「ゆ・・・ゆゆ・・・ん?」 ふわっと体が軽くなる四女れいむ。足場が沈んでいく。 あぁ、まりさが食べたから茎さんが折れちゃったんだね・・・ゆっくちしないで理解したよ、 まりさはお腹が減ってたんだね。れいむがゆっくり待たせすぎたね。仕方ないよ。ゆんゆん。仕方ないよぅ。 「ぞん゛な゛わ゛げな゛い゛でち゛ょう゛!!」 クワッと形相を浮かべ叫ぶ四女れいむ、このばきゃは何故お母さんの言いつけを守らないでこんな事をするの? 馬鹿なの?死ぬの?ゆんゆん、このままだと死ぬのはれいむなんだね。絶対に許さないよ、このゲスまりさ 死ね!ゆっくり死ね!いや、このままだと死ぬのはれいむ、死にたくない、産まれてまだ何分? もっとゆっくりしたい、もっと、もっとゆっ 「ゆっくりしていってね!!!」 咄嗟に絶叫する四女れいむ、死に直面し様々な思いが交錯し紆余曲折、色々巡って出た言葉がこれだった。 「「「ゆっくりしていってね!」」」 思わず返答する3匹、全員もれなく満面の笑顔だった。 折れた茎と共に奈落へ消える四女れいむ、その直後、パチン!という乾いた音が鳴り響いた。 「ゆあああああ!おちびちゃんが!おちびちゃんがぁぁぁ!」 「ばきゃぁぁ!まりさのばきゃあああ!」 親れいむはおでこ方向に涙を流しながら叫んだ。 長時間のうつ伏せで餡子が頭によってしまい酷くブッサイクだ。 三女れいむは、落下の危険も顧みずまりさに体当たりを仕掛けようとにじり寄る。 末っ子赤まりさはクッチャクッチャと茎を噛み締めて「ちやわちぇー」と目を輝かせている。 「まりさはずっとまっちぇたんだよ!ゆっくりあやまるのはそっちにょほうだよ!ぴゅんぴゅん!」 ぷくぅ!と膨れ上がる末っ子まりさ 「ゆぴぃ!」 一番弱いはずの末っ子まりさが突如バンプアップし屈強な姿になった事に驚き ころんと尻餅をつく三女れいむ、ゆわわ、ゆわわと歯を鳴らし怯えている。 「やめてね!おちびちゃんを苛めないでね!おちびちゃん!」 頭の上で争う二匹をなだめる親れいむ。全ては自分の不注意のせいだ。 寝ている間にゆっくりこんな所に移動してしまい沢山の子供を失ってしまった。 こんな場所じゃなければゆっくりと教育できたのだ。末っ子赤まりさは悪い事をしたが それが悪い事と知らなかったのだ。ゆっくりと許し、ゆっくりと教育をすればいいのである。 それが死んだ四女れいむへのたむけにもなるだろう。 「喧嘩はやめてね!仲良くしようね!これからゆっくりと二人を教育するからね!ゆっくりしようね!」 目に涙を一杯に貯め、叫ぶ親れいむ。 その姿は子供に言っているというよりも自分に言い聞かせているようだった。 「ゆ・・・ゆゆぅ・・・!」 「うるちゃいよ!はやきゅかわりをもっちぇきてにぇ!」 従順な三女れいむは末っ子まりさを睨み付けながらもそれに従った。 決してまりさを許したわけではないが、喧嘩をしかけるような事はもうしないであろう。 そんな思いもしらずに末っ子赤まりさは限界まで食べれなかった事が不満らしく 親れいむの顔面に体を何度も叩きつけている。 そこへさっきとは別のカラスが親れいむの顔面の上にとまった。狭い、狭すぎる 途端に「ゆげぇ!?」と死にそうな顔になる赤ゆっくり達、親れいむも突然の来訪者に顔を強張らせる。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 「カァー」 「ゆっくりできないなら出て行ってね!」 「カァー」 「ゆっくり死ね!」 双眼鏡を下ろした男は口に手を添え、叫んだ 「ゆっくりと生き延びてね!れいむ!」 「喋らないでくださいね。肋骨が肺に刺さってますから死にますよ。」 「い゛だいいぃぃ!ちぇんちぇえぇぇ!お゛に゛い゛ざん゛をだすげでねぇぇ!」 担架で運ばれていく男、ゆっくりを危険な場所へ放置しその生き様をウオッチングすることに 人生をかけている男、男にとって今回のような怪我は日常茶飯事であった。 おしまい 前回書いた「ゆっくり見せしめ」で、予期せぬ設定スルーと 物理的に不可能な動作と不自然なくらい価値の安い蜂蜜があったことを深くお詫び申し上げま・・・ゆ゛っ!? 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愛犬家とゆっくり 糞描写あり ぬるいじめ? 作者はペットを飼った事が無いので実際のものと異なる場合があるかもしれませんが、 妄想SSなのでご容赦ください 犬の糞は現実では飼い主がきちんと処理しましょう。 ある所に愛犬家のお兄さんがいた。いつもの様に犬の散歩をする訳だが、 今日はたまたま別のルートを散歩した。その帰り 「ゆっくりしていってね!!」 「あ~、ゆっくりしていってね」 お兄さんの前にゆっくりが現れたのだ。 この辺りは普段の散歩コースとは違いゆっくりの巣が多い為、ゆっくりに遭遇する確率も高いのだ。 「おにいさんはゆっくりしないでたべものをよこすんだぜ!!」 「特に食い物なんて持ってないんだがなぁ」 「うそはいけないぜ!!そのちいさいふくろのなかみをはやくよこすんだぜ!!」 「ちいさいふくろ」とは犬の散歩の際に飼い主が持っている小袋の事である。中身は言うまでもない。 「え゙っ!?これが欲しいのか!?てか食うのか・・・?」 「そのなかのたべものをさっさとよこすんだぜ!!」 「あ~・・・まぁいいけどよ・・・口を開けな。食わせてやる。」 「ゆっ!!はなしのわかるおにいさんだぜ!!あ~~~~ん!!」 そういってゆっくりは大口を開けた。お兄さんは望み通り小袋の中身をゆっくりの口に放り込んだ。 吐き出せない様にのどの奥にである。 「な゙に゙ごれ゙ぇ゙ぇ゙え゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙っぇ゙ぇえぇぇ!?!?!?!?!?」 「何って犬のうんうんだぞ?お前が食いたいって言ったから食わせた訳だが?」 「どぼじでおじえでぐれながったのぉぉぉぉおお!?!?」 「食い物は無いと言っただろう。別に俺のせいではないぞ。」 「うぅ!!エレエレエレエレエレエレエレ・・・・・」 野生で生きる割には人間並みの衛生観念を持つゆっくりにとって、犬の糞を食わされるのは相当にきつい様だ。 ひとしきり餡子を吐いてゆっくりは死んだ。 お兄さんは気にせず村に戻った。村で同じく愛犬家の友人達にその事を話したら、 皆散歩コースを変えてみる様だ。 お兄さんの住む村は、全部で100世帯ほどの集落のある大きめな村だった。 その中で犬を飼っている世帯は50世帯あった。全員がゆっくりの巣の近くのルートに変える様である。 その日からゆっくり達のゆっくり出来ない日々は始まった。 「たべものをよこすんだぜ(中略)エレエレエレ・・・・」 「おかしをくれるの!?(中略)ゆげぇえぇぇぇ・・・・」 ゆっくり達は最初人間の持っている小袋に食べ物が入っていると思い込んでいた。 その為犬の糞を食わされて死ぬゆっくりが後を絶たなかった。 また、犬の糞をゆっくりの巣に放り込んだりする人間も多くなった。 そして中にはゆっくりの巣穴で糞をする様に犬を躾けた者も出てきた。 それが広まるのはあっという間だった。 今ではゆっくり達は人間を見ると即座に逃げ出す。犬の糞を無理やり食わせて殺される存在と認識したからだ。 以前は畑を荒らしにきたゆっくり達も、糞を食わされては堪らないと人里に近づく事すらなくなった。 そして巣に糞をされる様になってからは、ゆっくり達は次々と住処であった山を捨てて逃げ出していった。 ゆっくりにとって殺されたり食われたりといった事は、野生で生きている為ある意味当然の事であるが、 糞を食わされるというのはある意味では死ぬよりきつい事らしい。(実際餡子を吐いて死ぬが) その結果ゆっくりの畑荒らしが無くなり、村は平和になった。 ちなみに犬の糞による攻撃が簡単に行えた理由としては、村ではゆっくりを肥料にする事はあっても ゆっくりを食うという事は全く無かった為である。 もちろん食えるのは知っていたが、食う気がしないという考えの者ばかりだったからだ。 「ゆっくりしていってね!!」 たまたま別の山から来たゆっくりが散歩コースにいた。 「ゆっ!!そのふくろのなかのたべものを(中略)ゆげあぁぁぁぁああぁ!!」 村は今日も平和である。 終 このSSに感想を付ける
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『真冬のゆっくり対策』 「この時期に色々と対策を取ったほうがいいですよ」 ある村で会議が開かれていた。この村はゆっくりによる農作物の被害が多かった。 「確かに今が一番いいわね。今ならみんな冬篭り中だし手こずる事も無いでしょう」 ちなみに今は真冬。ゆっくりは冬篭り中で村には出没していない。そのうちにゆっくりの数を減らしてしまおうというのだ。 「春になったらまた子作りしますよ。そうしたら被害が増えるだけだ」 「ドスまりさも冬は動けませんよ。やるなら今です」 「しかしこの村の人数ではな…」 「でしたら周りの村や町にも応援を頼みましょう。虐待好きな方も動員しましょう」 「わざわざ来てくれるかね」 「どこも真冬はゆっくりが少なくて虐待が中々できないそうですよ。この辺りはゆっくりが多いようですから見つけやすいんじゃないですか? 喜んできてくれますよ。」 「いや…そっちの人のことを言ったんじゃないんだが…」 何はともあれゆっくり駆除の募集が行われた。 「ふ~ん…ゆっくり駆除ね」 新聞を読みつつ虐待お兄ちゃんは呟いた。 "ゆっくりを虐めたくてうずうずしてませんか?" 「してる。この時期は粋の良いゆっくりがいないんだよなあ」 彼の住んでいる村のそばだけでなく大抵の場合冬になるとゆっくりを見つけるのに少々手間取ってしまう。手間をかけてまでゆっくりを捕獲し 虐める人はそんなにいない。たまに自宅に忍び込もうとするゆっくりを捕まえて虐待するくらいだ。 「そういえばこの村は結構ゆっくり被害が多かったな」 "報酬はあまり出せませんが特産品をご馳走します" 「あ、この村確か良い酒があったんだ。結構高いやつ」 村の経済状況ではそれが精一杯だった。 "いつでもお越しください。ご協力お願いします" 「人助け&酒&虐待。良いこと尽くめじゃないか。早速出かけよう」 「うう…寒いわ」 虐待お兄ちゃんは村に着いた。彼が住んでいる村とは違い雪が積もっていた。 「そうか…雪がよく降るところだから米が良くて酒が美味いんだな」 彼の他にも多くの人達が着ていた。 「皆様、遠いところから良くおいで下さいました」 「この村はゆっくりによる被害が多くて困ってます。力を貸してください」 「無理はなさらないでください。夕方には戻ってきてください。夕食を用意いたします」 「ドスはここからかなり遠いところにいるので遭遇する心配はありません。ご安心ください」 「皆様お願いします」 彼らは準備を整え山へ向かった。 虐待お兄ちゃんは木の根っこの辺りを探していた。まずゆっくりが巣にしているのは木の根っこの下である。 「うーん…あ、ここ怪しい」 ゆっくりは冬篭りをする時入り口に草や石などを詰め寒さを防ぐという。不自然に石が固まって置いてある場所は巣の可能性がある。 「手ごろな大きさの石はないかな…」 彼はブロック程の大きさの石を見つけた後シャベルで木の根っこの辺りを掘り出した。 巣の中- 「ゆぅ…きょうはさむいね」 「おきゃあしゃん!しゅりしゅりすりゅちょ、ちょっちぇもあっちゃかいよ!」 「まりさともすりすりしてね」 「れいむも、れいむもすりすり~」 巣の中は典型的な幸せ家族であった。まりさとれいむに子れいむ、赤まりさ、赤れいむの5匹だ。巣の中は5匹と貯蔵している食糧でギリギリ といったところであった。 「せまくてごめんね、らいねんはもっとひろいおうちにすもうね」 「そんなことないよ。まりさががんばってつくったおうちだもん。とってもゆっくりできるよ」 「しょうだよ!まりしゃちょっちぇもゆっきゅりしちぇるよ!!」 そんな幸せムードもここまでだった。 「……で……~。は……す…よ…」 「ゆ!なにかきこえるよ」 「ゆ!なんだかさむくなってきたよ!!」 「しゃみゅいよお」 「はるですよ~!!!!!」 「「「「「ゆゆゆ!!!!」」」」」 入り口が壊され虐待お兄ちゃんが巣の中をのぞいていた。 「はるですよ~。なんちゃって」 「きょきょはまりしゃたちのゆkk…ゆぴいいいいい!!!しゃみゅいいいい!!!!」 「おちびちゃんたちはおかあさんのおくちのなかにはいってね!!」 「おじさん!!ゆうう!!!ここはまりさたちのおうちだよ!!さっさとでていってね!!!さむうううう!!!!!」 「あれ、まさか冬篭り中だったかい?」 「そうだよ!!!!だからゆっくりしないででていってね!!!!ゆううう!!」 「すまないねえ。なあ、ゆっくりと遊びたいんだけどこの辺りにゆっくりはいないかい?」 「ゆっくりしないででていってね!!!いりぐちなおs…ゆぴいいいい!!!!」 「早く教えてよ。いないんだったら君達と遊ぼうか」 「となりのきにありすがいるよ!!!まりさもいるよ!だからはやくでていってね!!」 「そうか、それはどうも。お礼に入り口埋めてあげるよ」 「ゆっくりしないでね!」 「じゃあ奥に入ってくれ」 「わかったよ!れいむ、おちびちゃんおくにいってね」 ゆっくり達が奥に入ったのを確認すると彼は石を巣の中にぶち込んでいった。 「丁度すっぽり挟まったね。これなら大丈夫だね」 彼は隣の木に向かった。 「ゆううう!!!!おじさん!!!ふさがってないよ!!!」 「もう…まりさがふさぐ…ゆゆゆ!!いしさんがじゃまでまえにすすめないんだぜ!!!」 「さむいよおおおおお!!!」 「ゆっきゅりできなああいいい!!!!」 「ゆんしょ…ゆんしょ…ゆうううう!!!!!」 「さて、多分ここだな。ここがありすのおうちか。今度はベーシックにいこう」 彼はシャベルで掘り始めた。 「はるですよ~。はるですよ~。でてきてね~」 巣の中- 「むきゅ…きょうはひえるわね」 「ぱちぇ、まりさとくっつくんだぜ!まりさがあっためてあげるんだぜ!」 「むきゅ~ん…ほかほかするわ」 「ぱ…ぱちぇ…まりさは…まりさはぱちぇとすっきりしたいんだぜ!!!」 「だめよまりさ。ごはんがすくないわ。あかちゃんなんてうめないわ」 「はるまでまてないんだぜ!!」 「まりさ……むきゅ!いりぐちがこわれてるわ!!」 「ゆ!」 「おうおう、おアツイねえ。あれ、ありすじゃねえ」 彼は巣を覗きニヤニヤしていた。 「おじさん!まりさのあいのすになんのようだぜ!!!」 「さむいわ!!ゆっくりできないわ!!」 「いやはや、おアツイところを失礼したよ。でもアツすぎると赤ちゃん産んじゃって冬越せなくなっちゃうよ。頭冷やそうね」 彼は巣の入り口を滅茶苦茶に壊していった。 「やべでえええ!!!!!あいのずがごわれぢゃううううう!!!」 「ゆぴいいいいい!!!!さむくてゆっぐりできなあいいい!!!!」 入り口どころか巣は修復不可能なほどに壊されてしまった。 「これなら少しは冷静になるね。じゃあね」 「むきゅううううう!!!!!!!」 「おじざん!!!!!!ゆうううう!!!!!おうぢなおじでええええ!!!!さむくでゆっくりできないよおおお!!!!」 「どうじだらいいのおおおお!!!!!」 「おうぢなおずんだ…ゆぴいいいいい!!!…ゆうう!!!ごはんがかぜでとばされでるんだぜええ!!!」 「今度こそありすのおうちはここだな」 巣の中- 「みんなごはんにするよ!」 「ゆっくりできるよ」 「きょうはむししゃんがたべちゃいよ」 「きょうはとくにひえるからとかいはならんちにしましょう」 「やったね!ごちそうだね!」 「「「「「むーしゃむーしゃ…しあわせぇ♪」」」」」 こちらも幸せな家族団欒であった。ありすとれいむの若干珍しい組み合わせ。子ゆっくり2匹と赤ゆっくり1匹だ。 「こんやはもっとひえるからよくたべてねましょうね」 「さむいよおお」 「だいじょうぶだよおちびちゃん。れいむおかあさんとす~りす~りしましょうね~」 「「す~りす~り」」 「ありちゅもしゅ~りしゅ~りしちゃ~い」 「ありすもす~りす~り」 突然だった。 「ゆ!なんだかすうすうするよ!!」 「おきゃあしゃん!おしょちょがみえちぇりゅよ!」 「とかいはなおうちをこわすいなかものはだれ!!!!さむいっ!!!!」 「ビンゴ。ありすだ」 「ここはありすたちのとかいはなおうちよ!!!いなかものはでていってね!!」 「しょーだしょーだ!」 「おかあさん!!さむいいいい!!!!」 「ハハハ。悪い悪い。プレゼント持ってきたんだけど余計だったかな」 「ぷれぜんと!」 「あまあまさん?おにいさん!あまあまさんくれるの?」 「べ…べつにぷれぜんとなんかでつられないわよ!だけど…あげたいならもらってあげてもいいわよ!」 「じゃあみんな、巣の奥に入って目を瞑っててね」 「ゆっくりおめめつむるよ」 「さみゅいきゃらゆっきゅりしにゃいでね」 「あまあまさん…あまあまさん…」 ドサアア!!!! 「ちべだあああいいいいい!!!」 彼が巣の中に入れたのは雪だった。 「遠慮するな。どんどん入れてあげるから」 「ちゅめちゃいよ!!!」 「やべでええ!!!ありすのとがいはなおうちがああ!!!!」 「それそれ!それそれ!」 「やめ…むぐうううう!!!…っぺっぺ…やべでええええ!!!!!むぐううううう…」 「いやあああああ!!!!ゆきさんこっちごないでええ!!!!」 「ほれ。トントンっと」 巣の中が雪でいっぱいになるとパンパンっと雪を固めて入り口を塞いだ。 「一面銀世界だなんてなんて都会派なんだろうね!!」 彼は次のターゲットを探したが中々見つからなかった。実は木の根っこを冬篭り用の巣にするゆっくりは少数らしい。 というのも巣が広げにくく食糧が貯めにくい事と雪の重みで入り口が壊れてしまうケースがあるからだ。 「あ、ここも空っぽだ。仕方ない根っこは諦めるか」 春になったら戻ってくるゆっくりもいるらしい。彼は山の奥の方へ向かった。 虐待お兄ちゃんがいなくなってから数分後- 「「ゆんしょ…ゆんしょ…」」 「おきゃあしゃんがんばっちぇね!」 「あかちゃんさむくない?す~りす~り…」 「しゅ~りしゅ~り…ゆうううう…しゃみゅいよおお」 石で入り口を中途半端に塞がれた家族である。 「ゆうううう!!!いしさん!!おうちからでていってね!」 「これじゃだめだよ…みんな!てつだってね。みんなでがんばればいしさんをどかせるよ!」 「まりしゃもぎゃんばりゅよ!」 「あかちゃん、がんばろうね」 「「「「「えいえいゆー!!」」」」」 「「「「「ゆんしょ!ゆんしょ!…」」」」」 微かに石が動いた。 「ゆ!うごいたよ!」 「みんながんばってね!」 「「ゆうう…みょうちゅかれちゃよ…」」 「れいむももうだめええ」 3匹が力尽きた時だった。 「「ゆべっ!!!!」」 「おかあさん!!」 「「ぎゃああ!!!!」」 親ゆっくり2匹が石に潰されてしまった。 「ばりざのあんよがああああ!!!!」 「でいぶのおがおがあああ!!!」 もうこの家族は冬を越せないだろう 「ゆびゅううううう…どうじよう…」 巣を壊されたまりぱちゅ。なんとか巣をそれらしい形にまでは戻したが寒気は容赦なく巣の中に入ってくる。食糧も大半が風で飛ばされてしまった。 「む…き…ゅ…」 「ぱちぇえええ!!!しっがりじでええ!!!!」 「もうだめだわ…ぱちぇは…もう…」 「ゆっくりしようよ!!!!!まりさといっしょにゆっくりいいいい!!!!」 ビュウッ!!!!! 強めの風が吹いた。 「ゆがああああ!!!!おうぢがあああ!!!!」 巣が壊れてしまった。さらに 「ゆああああ!!!!!まりさのぼうじがああ!!!!!ぼうじざんまっでえええ!!!!」 まりさの帽子が飛ばされてしまった。まりさは帽子を追って巣から出て行ってしまった。 「…ま…りさ…ぐ…ずっ…ひどいわ…」 まりさが帽子を取り戻し巣に戻ってきた頃にはぱちゅりーは死んでいた。まりさも直にぱちゅりーのもとへ逝くだろう。 「「「「「………………」」」」」 巣の中に雪を詰められた家族はみな固まってしまい動いていない。 「「「「「………………」」」」」 凍死ではなく仮死状態のようだ。解けた雪が体を溶かすより早く意識を戻すことができるのだろうか。 つづく by 虐待おにいちゃん
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「ゆっくり水難事故」 「ゆっくりー♪ゆっくりー♪」 「きょうもみんなでゆっくりしようね!!」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 草原を縦断する、饅頭の列。 先頭に立っているのは、母親のゆっくりれいむ。 後ろの子供たちがちゃんとついて来られるように、ゆっくりと前進していく。 「ゆっくちー♪」「きょうはどこでゆっくりするんだろうね!!」「ゆっくりたのちみだね!!」 にこやかな笑顔を浮かべて、母親についていく5匹の赤ちゃんゆっくり。 生後2週間になる赤ちゃんゆっくりたちは、外に出るのは今回で3回目である。 最近になってやっと巣の外に出してもらえるようになったので、お出かけが楽しみでしかたないのだ。 「おちびちゃん!!ゆっくりついてきてね!!ゆっくりでいいからね!!」 「ゆっきゅりついていくよ!!」「ゆっくちいこうね!!」 母れいむは、赤ん坊を連れて外に出るのが不安ではあったが、同時に嬉しくもあった。 子供の成長を喜ぶのは、人間だろうとゆっくりだろうと親なら当然のことなのだろう。 「ゆっ!!きょうはここでゆっくりしようね!!」 到着したのは、巣からそれほど遠くない小川の畔。母れいむは、水の流れがよく見える場所に子供たちを整列させる。 赤ちゃんゆっくりたちは初めて目にする水の流れに興奮気味だが、母の言いつけを守ってその場に並んだ。 「ゆ!!きれいだね!!」 「とてもゆっくちできそうだよ!!」 太陽の光を反射して煌きながら、穏やかに流れる川。 綺麗に透き通っているそれは、ゆっくりでなくても目を奪われるほどの美しさだ。 「ゆんっ!これは“おみず”というものだよ!!とてもゆっくりできるものだよ!!」 母れいむが、赤ちゃんゆっくりに向かって説明する。 今日ここへやってきた目的は、赤ちゃん達に水について教えてあげるためだったのだ。 「ゆゆ~!!ゆっくちできりゅの!?」 「しゅごい!!おみずさん!!れいむたちをゆっきゅりさせてね!!」 「はやくゆっくちしたいよ!!おかーさんいいでしょ!?」 ゆっくりできるものだと聞いて、赤ちゃん達は興奮を抑えるのがやっとだ。 中には、もう小川に飛び込もうとしているゆっくりもいる。 「まだせつめいがおわってないよ!!ゆっくりおはなしをきいてね!!」 「ゆん……」 今すぐにでも小川でゆっくりしたかったのだが、母れいむに咎められてしゅんとする赤ちゃん達。 しかたなく、母れいむの説明を聞くことにした。 「おみずはとてもゆっくりできるけど、ずっとさわってるとゆっくりできなくなっちゃうんだよ!!」 「ゆゆ~!?いやだよ!!ゆっくちしたいよ!!」「おみずさんどうしてゆっくちさしぇてくれないの~!?」 水は、冷たくて気持ちいいし汚れも洗い流してくれる。 しかし、ずっと水の中にいると水分を吸収して膨張したり溶けたりしてしまい、最終的には皮が破れて中身が漏れてしまう。 母れいむはこれを子供の頃に自分の母親から聞き、そして実際に水遊びしすぎて溶けてしまったゆっくりも見た。 水はとてもゆっくりできる。しかし、同時にゆっくりにとって危険なものでもあるのだ。 「ゆ!でもだいじょうぶだよ!!ながいあいださわらなければ、とてもゆっくりできるよ!!」 「ゆ~?ほんとう?」「ゆっきゅりできるの?」「ゆっくりできなくならない?」 心配そうに母れいむに問いかける子供たち。 母れいむは、無用な心配を取り払うべく笑顔で子供たちに呼びかけた。 「だいじょうぶだよ!!おちびちゃんたちはしんぱいしないで、おみずでゆっくりしていってね!! おかーさんがおわりっていうまでは、ゆっくりできるからね!!そのときは、おみずからゆっくりはなれてね!!」 子供たちは、いつまで水に触れていられるのかを自力で判断できない。 だから母れいむは、ゆっくりできなくなる前に自分が子供たちに合図を送ることにしたのだ。 そうすれば、子供たちは何も恐れることなくゆっくりすることができる。 母れいむが水から離れるよう呼びかけたときに、その声に従えばいいのだから。 「おちびちゃん!!ゆっくりあそんでいってね!!」 「ゆっきゅり~♪」「ゆっくちあそぶよ!!」「みんなでゆっくりしようね!!」 母れいむの許可が下りたので、我先にと小川へ飛び込んでいく赤ちゃんゆっくりたち。 「ゆ~♪ちべたい~♪」 「おみずさんおいちいね♪」 「それー!!ゆっくりぴゅ~♪」 「ゆゆ!やったな!!ゆっくりー!!」 ころころ転がって、水の冷たさを味わう赤ちゃんれいむ。 好奇心から水を口に含み、その染み渡るような美味しさに感動する赤ちゃんまりさ。 水鉄砲のように、水を吹き出して遊んでいるものもいる。 「ゆー!!あまりとおくにいっちゃだめだよ!!ゆっくりできなくなっちゃうよー!!」 「「「ゆっくりりかいしたよ!!おかーしゃん!!」」」 元気に返事を返してくる赤ちゃんゆっくりたち。 とてもゆっくりしている姿を見て、母れいむはとても幸せな気持ちになった。 ゆっくりした子供を見ていると、自分もゆっくりとした気分になる。それこそが親ゆっくり共通の幸福なのだ。 「ゆぅ~!とてもゆっくりしてるね!!」 片親で5人の子供を養えるか、母れいむは不安に思ったこともあったが…何とかここまで育てる事が出来た。 きっとあっという間に大きくなって、おうちも狭くなってしまうだろう。 自分達で狩りに出かけるようになって、もっとたくさんご飯を食べるようになるに違いない。 そしたら子供たちは独立して、自分だけで生きていくようになる。 そのことを考えると少し寂しくなったが、それ以上に母れいむは子供たちの成長が楽しみだった。 思い描いた将来を現実のものにするためにも、子供たちは自分が守っていかなければ! 母れいむは、強く決意した。 「ゆゆっ!!みんな!!おわりだよ!!そろそろもどってきてね!!おみずからはなれてね!!」 「ゆゆ~!ゆっくちもどるよ!!」 「こんどはおかーしゃんとゆっくりするよ!!」 母れいむの呼びかけに応じて、赤ちゃんゆっくり5匹はみんな母の周りに集まった。 ぶるぶると犬のように身体を振って、水気を飛ばす赤ちゃん達。 若干の湿り気は残っているが、この程度なら大丈夫だと母れいむは判断した。 「ゆ~♪しゅっきりしたよ!!」「すっきりー!!」「もっとあそびたかったよ!!」 「ゆっ!!からだがかわいたら、またゆっくりしてもいいよ!!それまでゆっくりまっててね!!」 母れいむの言いつけどおり、水に触れない場所で身体が乾くのを待ち始める赤ちゃんゆっくりたち。 その時、対岸にひとりの青年が現れた。 短パンにTシャツという、とても涼しそうな格好をしている。 「ふぅ~涼しいなぁ~」 「ゆ!?おにーさんはゆっくりできるひとなの?」 飴細工が溶けたようなだらしない顔をして、水中に脚を投げ出して座っているお兄さん。最高に気持ちいいらしい。 真夏の家屋の中は、風通しがよくてもそれなりに暑い。人里で空調設備を持てるのは、村の重役か金持ちぐらいである。 だから、一般村人であるお兄さんは、夏はこうして小川で涼むのを日課としていた。 「おー、最高にゆっくりしてるぞー」 寝言ではないかと疑いたくなるぐらい、間延びした声で答えるお兄さん。 その様子を見て母れいむは目の前の人間が敵ではないと判断した。 「ゆぅ……ゆ!おにーさんもゆっくりしていってね!!」 「おにーしゃんもゆっきゅりできるんだね!!」「ゆっくちしちぇいってね!!」 本当は自分達だけのゆっくりプレイスにしたかった。 だが、子供たちの前で人間を追い出すのは教育上あまりよろしくない。 そういった理由で、母れいむは目の前のお兄さんを渋々受け入れることにした。 こちらから何もしなければ、向こうも危害を加えてこないだろうと判断したのだ。 何より、子供たちがお兄さんに懐きつつあるので、彼を排除する理由はなくなった。 「ゆゆん!そろそろかわいてきたね!おちびちゃん!!もういちどゆっくりしてきていいよ!!」 「ゆゆーい!!」「ゆっくりぃ~♪」「おみずでゆっくりするよ!!」 頃合を見て、再び赤ちゃんゆっくりに川で遊ぶよう呼びかける。 畔でうずうず我慢していた赤ちゃん達は、一斉に水の中へ飛び込んでいった。 「ゆゆーん♪」「ちべたいー♪」「ぴゅるる~♪」 「おぉ、みんな楽しそうだな!」 お兄さんも対岸から川の流れを横切って歩いてきて、赤ちゃんゆっくりの輪に混ざる。 「ゆー♪おにーさんもゆっくちしていっちぇね!!」 「おみずはとてもゆっくりできるものだよ!!おかーしゃんがいってたよ!!」 「おにーしゃんもいっしょにゆっくちしようね!!」 「そうかそうか。それじゃ、お兄さんも一緒にゆっくりしようかな」 もう赤ちゃんゆっくりたちは、完全にお兄さんに懐いている。 お兄さんもかわいいゆっくりと遊ぶ事が出来て、とても嬉しそうだ。 「ゆー…すごいゆっくりしてるよぉ…」 やっぱり、お兄さんをここから追い出さなくて正解だった。子供たちは、皆すごく楽しそうにゆっくりしている。 母れいむは、自分の判断が正しかったのだと確信した。 「それ!お兄さん負けないぞ!」 バシャァ!! 「ゆーゆっくちー♪」「おにーさんつよいね!!」「でもれいみゅたちもまけないよ!!」 お兄さんと水を掛け合って遊んでいる子供たち。 「ゆらゆらぁ~」「ゆらゆらゆっくりぃ~」 その傍らでは、水に漂ってゆっくりしている2匹の子供たち。 ここは流れがとてもゆっくりしているので、気づかないうちに遠くへ流されてしまう、という心配はない。 「……ゆゆ!」 母れいむの本能が、そろそろ頃合だと告げた。 「みんな!!そろそろこっちにあがってきてね!!ゆっくりできなくなっちゃうよ!!」 「ゆ~!」「みんなであがろうね!」「みんなでゆっきゅりしゅるよ!!」 「あ、皆待ってよ!」 お兄さんが、陸に上がろうとする赤ちゃん達を呼び止めた。 180度振り返って、赤ちゃん達はお兄さんを見上げる。 「どうして戻っちゃうんだい?皆でもっとゆっくりすればいいじゃないか」 お兄さんは、どうして赤ちゃんゆっくりが急いで陸に上がろうとしているのか、疑問に思っているようだ。 逃げるように陸へ跳ねていく赤ちゃんゆっくりの行動が、彼にはまったく理解できなかったのだ。 「ゆ!ずっとおみずにさわってるとゆっくちできなくなりゅんだよ!!」 「そうだよ!!おかーしゃんがいってたよ!!ゆっきゅりできないのいやだよ!!」 「え、そうなのか?……でも、お兄さんはずっと水に触ってても平気だったぞ?」 「「「ゆゆぅ~?」」」 5匹揃って、首を傾げる。 お母さんは確かに言っていた。お水にずっと触ってるとゆっくりできなくなる、って。 でも、お兄さんはずっとお水に触ってても、ゆっくりできている。 ………どうして? その疑問の答えを、赤ちゃん達は自分なりに考え…そして、結論を出した。自分の都合のいいように。 「おちびちゃん!!はやくこっちにもどってきてね!!ゆっくりしてたらだめだよ!!」 「ゆゆ!でもおにーさんはゆっくちできりゅっていってるよ!!」 「だったられいむたちもゆっくりできるはずだよね!!」 「ゆゆ!?おちびちゃん!!なにをいってるの!?」 赤ちゃん達がいきなり変なことを言い出したので、母れいむは驚いてしまった。 さっきあれほど言い聞かせたのに……どうしてそんなことを言うのだろうか? 「おちびちゃん!!いいかげんにしてね!!はやくもどってこないと、ゆっくりできなくなるよ!!」 「お母さんはあんなこと言ってるけど、気にしないで一緒にゆっくりしようよ。みんなももっとゆっくりしたいだろう?」 母れいむの再度の呼びかけをかき消すように、お兄さんは赤ちゃん達に呼びかける。 赤ちゃんゆっくりたちもまだまだ遊び足りないので、再び陸から離れて水の中へ飛び込んでいく。 「ゆ~♪もっとゆっきゅりするよ~♪」 「ゆん♪おにーしゃんもいっしょにゆっくいしようね!!」 「おちびちゃん!!おかーさんおこるよ!!さっさとこっちにもどってこないと、ほんとうにゆっくりできなくなるよ!! おにーさんもへんなこといわないでね!!おにーさんにもおきゅうをすえることになるよ!!」 母れいむは本気で怒っていた。言いつけを守らない赤ん坊は、きつく叱ってやらなければならない。 おかしなことを言うお兄さんもだ。これ以上子供たちのためにならないことを言うようであれば、ゆっくりできなくさせる必要がある。 これぐらいきつく怒鳴りつければ、赤ちゃん達は怖がって言うことを聞くだろう、と思っていたが… 返ってきた声は、母れいむがまったく想像していなかったものだった。 「ゆっ!!でもれいむたちはちゃんとゆっくりできてるよ!!」 「おかーさんはうそをついてるね!!うそつくおかーしゃんとはゆっくりできないよ!!」 「うそつきはむこうにいってね!!まりさたちはおにーさんとゆっきゅりするよ!!」 「おかーしゃんはばかだね!!れいむたちゆっくちできりゅもんね!!」 赤ちゃんゆっくりたちは、完全にお兄さんが言っていることを信じきっていた。 実際、赤ちゃん達の体にはまだ変化が現れていない。そのため赤ちゃん達は、水が100%安全だと勘違いしてしまったのだ。 「どぼじでぞんなごどいうのお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!??」 こんな聞き分けのないことを言われるのは、赤ちゃんゆっくりが生まれてから初めてのことだった。 いつもはちゃんと言いつけを守ってゆっくりしていたのに…どうして今日は言うことを聞かないの? 母れいむは、子供に反抗された事がショックだった。 「ゆっきゅりぃ♪」「ゆっくちできるよ~♪」 「だろう?お兄さん、水に触っててゆっくりできなくなったことなんてないよ」 「ゆー、やっぱりおかーしゃんはうそをついてたんだにぇ!!」 「おにーさんがゆっくりただしいんだね!!」 「そうそう。大体水に触ってどうにかなっちゃう生き物なんていないって!」 「どうじでええ゛ええ゛え゛えええ!!!おがーざんはほんどうのごどをいっでるどにい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 母れいむは、子供たちの信頼を失っていた。 自分は正しいことを言っているのに、子供たちはそれを理解してくれない。 とてもゆっくりした賢い子供たちなのに、何故かこれだけは理解してくれない。 そればかりか、自分を嘘吐きだと罵倒してくる。どうして?どうして? 母れいむの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。 「ゆ゛!!しかたな゛い゛ね゛!!むりやりにでもゆっくりつれてもどる゛よ゛!!」 だが、いつまでもショックに打ちひしがれているわけにはいかない。 早く川から引き上げなければ、本当にゆっくりできなくなる。子供たちの命がかかっているのだ。 母れいむは自ら川に飛び込むと、ばしゃばしゃ水飛沫を飛ばしながら赤ちゃん達のところまで跳ね寄ってきた。 「ゆっ!?おかーしゃんもゆっくちするの!?」 「おかーしゃんはうそつきだけど、れいみゅはやさしいからゆるしてあげゆよ!!」 「ばかなこといわないでね!!ゆっくりしないでみずからはなれるんだよ!!」 子供たちの戯言にまったく耳を貸さず、母れいむは5匹の中で一番近くにいた赤ちゃんれいむをがっしりと咥えた。 言うことを聞かないのなら、無理やり陸の上に連れて戻る。子供に嫌われることを恐れている場合ではなかった。 「ゆーん!!ゆっくちはなして!!れいみゅはおみずのなかでゆっくちするー!!」 「おかーしゃん!!まりさたちのじゃまをしないでね!!」 「うそつきおかーさんとはやっぱりゆっくりできないよ!!いもうとをはなして、むこうでゆっくちしててにぇ!!」 赤ちゃんを無理やり連れて行こうとする母れいむに対し、残りの4匹は体当たりし始めた。 「ゆっくちはなしぇ!!」「ゆっくりはなせ!!」「うそつきはむこうにいってね!!」 ドン!ドン!ドン! バラバラの攻撃では殆ど効果がないが、4匹は息を合わせて同時に母親に体当たりしている。 皮を突き破るような致命傷には至らないが、母れいむのバランスを崩すには十分な攻撃だった。 「ゆゆ!!ゆっぐりやめでね!!ゆ!?…ゆぎゃんっ!?」 赤ちゃんゆっくりを咥えたままではまともな抵抗も出来ず…母れいむは勢いよく転んでしまった。 その衝撃で開放された赤ちゃんれいむは、姉妹の助けを借りて急いで母親から離れていく。 「ゆああああああああ!!!いうごどをぎいでね!!ほんどうにゆっぐりでぎなぐなるのお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「こんなことするおかーしゃんとはゆっくちできないよ!!」 「うそつきおかーしゃんはむこうにいってね!!こっちにこないでね!!」 「れいみゅたちだけでゆっきゅちするからね!!うそつきはじゃまだよ!!」 もはや、母れいむの真実の叫びに耳を傾ける子供はいなかった。 誰もが母れいむの言葉を嘘だと決めつけ、罵り、排除する。その言動に躊躇いは無い。 赤ちゃんゆっくりにとっては、自分が“今”ゆっくりできればそれでいいのだ。 再びお兄さんとゆっくりし始める赤ちゃん達。母れいむに邪魔されないように、どんどん離れていく。 「いがないでええええええ!!!ゆっぐじじないでおみずがらはなれでねえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ええ゛え゛ええ゛!!!」 母れいむの直感が告げていた。今から追いかけても間に合わない、と。 可能な限りの大声で必死に呼びかける母れいむだが、赤ちゃんゆっくりたちは取り合わない。 「ゆんゆん♪」「ゆっくちー♪」「じゃぶじゃぶ~♪」 「みんなとてもゆっくりしてるね。水はとても気持ちいいもんなぁ」 「おみずはとてもゆっくちできゆよ!!」 「ずっとさわっててもゆっきゅりできるんだよ!!」 「れいみゅはずーっとおみずのなかでゆっくしするよ!!」 「がああ゛ああ゛あ゛ああ゛ああ゛あ゛あ!!!もうだめえ゛ええ゛え゛え゛え゛!!! はやぐおみずがらでてえ゛え゛え゛ええ゛ええ゛ええ゛え゛え゛!!!」 その時だった。一匹の赤ちゃんれいむが、自分の身体の異変に気づいたのは。 「………ゆ?」 なんだかムズムズする。最初はその程度だった。 だが……その感覚は、既に致命的な量の水分を皮が吸ってしまったことを意味している。 ドロォ…! 「ゆ!れいみゅのからだがどげでるう゛う゛う゛う゛!!!どぼぢでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!??」 ドロリと底部が溶け、身体の一部だったものが川の流れに乗って流れていく。 こんなのおかしい!信じられない!という表情の赤ちゃんれいむ。 母れいむの言っている事が嘘であると信じて疑わない赤ちゃんれいむにとって、今起こっている現象は“ありえない”のだ。 「ゆ゛ん゛!?まりじゃのがらだもおがじいよ!!なんだかうごきづらいよ゛!!」 真っ先に水分を吸うのは、ゆっくりの底部である。そこはゆっくりに言わせれば『足』にあたる部位だ。 そこが過剰な水分によってふやけ、溶けていくようなことがあれば……あとは言うまでもないだろう。 「ゆっ!!ゆっぐりおみずがらはなれるよ゛!!ゆゆ!?どぼじでうごげない゛の゛おおお゛お゛お゛お゛!!?? 「ゆがああああ゛あ゛あ゛!!!れいぶもうごげな゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 気づいたときには、5匹全員が移動不可能になるぐらい底部を水に侵されていた。 ゆっくりにとって水が大敵となりうる一番の理由は……底部(足)に自覚症状が出たときには、もう手遅れだからだ。 雨に濡れて、全身が少しずつ溶けるのとは違う。 川や池でこの状態に陥ると、もう自力では脱出できずに死に至るのだ。 「どぼじでえええええええ!!!おにーざんはだいじょうぶっでいっでだのにい゛いい゛い゛いいい゛!!!」 「やだあああああああ!!!じにだぐないよおおおおおお!!!おがーじゃんだじゅげでえ゛え゛え゛え゛え゛!!!」 さっきまで罵倒していた母れいむに対して、助けを求める赤ちゃんゆっくりたち。 母れいむも、先の罵声にショックを受けたとはいえ、赤ちゃん達への愛情は失っていない。 自分の身を犠牲にしてでも赤ちゃんを助けようと、母れいむは大きく跳びはねた。 「ゆっぐりまっででね!!おがーざんがだずげにいぐがらね゛!!んぎゃあ゛!?」 川底の石を強く踏んでしまい、全身を走る激痛に身を震わす母れいむ。 底部に亀裂が入ってしまったのか、うっすらと餡子が漏れて川の下流へと流れていく。 「んぎゅうううううう!!!でもまけないよ゛!!あがぢゃんだちはれ゛い゛む゛がだずげるよ゛!!!」 身体はその激痛に悲鳴を上げている。涙がとめどなく溢れ、前が見えなくなる。 それでも母れいむは諦めなかった。苦労して産んで、苦労して育てた5人の赤ちゃん達。それを見捨てるわけにはいかない! 「おがーぎゃああん……れいみゅをだづげでねっぇ……!」 「までぃざは……もっど…ゆっぐじじだいのおおおぉぉ…………!!」 「まっででね!!もうずごじだがらね゛!!それまでゆ゛っぐり゛がんばるんだよ゛っ!!」 赤ちゃんゆっくりたちには、未来があるのだ。 これから成長して、すぐに母れいむと同じぐらいの大きさになるだろう。 そうすれば子供たちも自分で狩りをするようになる。 やがては皆巣立っていき、愛し合うパートナーと共にゆっくりとした家族を築くことになる。 母にとって、それはとても寂しいこと。でも、祝福すべきことだ。 だから母れいむは、やがて訪れるであろうその日まで…一生懸命子供たちをゆっくりさせてあげると決めた。 赤ちゃん達が成長して、やがて大人になって、その子供もちゃんとゆっくりできるように、と願って。 だから、母れいむは諦めなかった。 母れいむは、諦めなかった。 ……諦めなかった。 「………ゆゆ?」 母れいむがお兄さんのもとにたどり着いた時、目の前を流れる変なものを発見した。 スゥーっと川下へ流れていくのは、赤いリボン3つと黒い帽子が2つ。 よく見ると、周辺の水が茶色く汚れている。水面には黒い粒が浮かんでいるのを見つけた。 それらを見て、母れいむは目の前の現実をゆっくりと理解した。 「ゆ……ゆっぎゃあああぁぁぁあああ゛あ゛あああ゛あ゛ああ!!!れいぶのあがぢゃん゛がっ!! あぎゃぢゃんがああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああ゛あ゛あ゛ああ゛あ!!!」 気が狂ったように暴れだし、バシャバシャと水を跳ね飛ばす母れいむ。 その間、一部始終を目撃していたお兄さんは気だるそうに川岸から離れていく。 「あーあ、なんだか気持ち悪いもの見ちゃったな…」 「おまえのぜいだああああ!!!おまえがへんなごどいうがらあ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 背後からお兄さんに飛び掛ろうとする母れいむだが、華麗に回避されて顔面から水に突っ込んでしまう。 母れいむはすぐさま起き上がり、再びお兄さんに向けて口が裂けるぐらいの大声で叫んだ。 「おまえがうぞをおじえるがら!!あがぢゃんだぢはじんだんだぞ!!ゆっぐりごろじでやるう゛う゛ぅぅ!!」 「え?別に僕は嘘なんてついてないよ?『水に触っても大丈夫』っていうのは、僕のことだし」 「……ゆ?」 確かにその通りだった。 お兄さんは、『ゆっくりが水に触れていても大丈夫』などとは一言も言っていなかった。 ただ自分の経験で、自分に関することだけを述べていたに過ぎない。それをゆっくり一家は取り違えたのだ。 「ゆっぐぐぐぐ……いいわげじだってゆるざないぞお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 子供を失ったショックと怒りに支配されている母れいむが、そんな理論的な説明を受け入れるはずがない。 いや、心の底では理解しているのだが、自分以外の誰かに責任を押し付けたいという無意識の願望が、その理解を阻害した。 再びお兄さんに噛み付こうとする母れいむ。あっさりと避けられ、蹴り飛ばされて川底に顔面ダイブする羽目になった。 「母親ならちゃんと教育しておけよなー。何も知らない赤ちゃん達はみんな、水に溶けて死んじゃったぞ?」 「ぢがぅ……れびぶは…ぢゃんどおぢえであげだも゛ん゛!れいぶのせいじゃない゛!!おばえがわるいんだぁ゛!!」 「いやいや、『ずっと水に触ってると死ぬ』って教えなきゃ、ちゃんと教えたことにはならないだろ」 「うるざいい゛い゛いい゛い゛い゛い゛いぃ……だまれえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っぇえ゛ぇ!!!」 「だいたいさぁ、子供が死んだぐらいで怒らないで欲しいんだよね。死んだらまた作ればいいじゃん。 作るの簡単でしょ?すっきりー♪すればいいんだもんな。そこらへんのゆっくりとすっきりしてさっさと作っちゃえよ」 「ゆ!?ぶぎゅうぅぅ……ごろず…ごろじでやるぅ……ゆるざないぞお゛お゛お゛お゛お゛お゛っ……!」 ぶくぶくと泡を吹く母れいむを放置して、ばしゃばしゃと対岸へと渡っていくお兄さん。 ゆっくりすることも忘れ、自分が泳げないことも忘れ、川の深いところへ進んでお兄さんを追いかける。 家族の絆を踏み躙る心無い言葉に、母れいむの怒りは頂点に達していた。 「ゆっぐりにげるなァ!!ごっぢにごいィ!!あがぢゃんのがだぎい゛い゛い゛い゛ぃぃ!!!」 と同時に、母れいむの身体も限界に達した。 ブチャァ! 今まで無茶して跳ね回ったのが祟ったのか、耐久力の落ちていた皮は水分を吸ってあっさりと破れてしまった。 その傷口は大きく、一気に大量の餡子が川の下流へと流れていく。 「ゆっぐぢ…ごろず……おにーざん……ゆるじゃない!!」 もがけばもがくほど漏出する餡子。動かなくなる身体。遠のく思考。 「も……ゆるざ…ない……あがぢゃんを………ゆっぐりざぜ…………」 程なくして、母れいむの身体は完全に溶けきった。 驚くほどあっさりと。驚くほどきれいに。 そこに漂うのは、大きな赤いリボンのみ。 6匹いたゆっくり一家は、一匹残らず全滅した。 「あー涼しかった。さて、そろそろ晩飯の準備でもするか!」 お兄さんは、満足げな顔をしてその場から立ち去った。 (終) あとがき 赤ちゃんゆっくりが「ゆっくり~♪」とか言って遊んでる場面を書いてる時は、すごいイライラしました。 すぐストーリー変更して赤ちゃんをぶっ潰す話にしようかと思ったけど、鋼の理性で耐えました。 短くまとめようと思っていたら、いつの間にか20KB越え……ゆっくりしすぎちゃったよ!! ちなみにwikiを探したら『一家全員が水の恐ろしさを知らず、水の犠牲となる』作品がありましたね。 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
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※後半ぐらいから多分大人向け ゆっくりが日本を中心に存在し始めてから数年。 今やゆっくりは犬や猫といった大衆ペットの一種とされ愛されていた。 私もゆっくりを飼っている一人だ。 ただし愛する方法は人とは違うのだが。 今日もゆっくりのためにゆっくり用のマッサージチェアを買って家に帰ってるところである。 今日はどうやっていじめてやろうか。 「ただいま」 「ゆ! ゆっくりしていってね!!」 出迎えてきたのはゆっくり魔理沙だ。こないだゆっくり霊夢に飽きたので別に拾ってきたゆっくりだ。 「おなかすいたよ! ごはんよういしてね!!!」 「まあ、待ってよ。今日は魔理沙のためにいいものを買ってきたんだ」 「いいもの? みせてね! ゆっくりはやくみせてね!!」 ぴょんぴょんと足元を跳ねてせがむまりさ。 私は楽しみに周りを飛び跳ねるまりさを片目にマッサージチェアをセットして説明書を読む。 えーと、警告やら何やらはいらないからぽーい♪ …リモコンでON/OFF。そして強弱のモードがある、と。 ゆっくりは揺らすだけですっきりするからな。機能としてはこんなものだろう。 「これでゆっくりできるの!? ゆっくりさせてね!!」 「それじゃあここにゆっくり座ってね」 「ゆっくりすわるよ!」 マッサージチェアに座ったゆっくりをベルトで固定する。 これなら何をやってもゆっくりは逃げられない。 「ゅ! うごけないよ!! ゆっくりはなしてね!!」 黙ってスイッチONする。まずは弱モードだ。 するとマッサージチェアが震え始めた。 「ゅ? ゆ、ゆゆ…ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ」 「どう? ゆっくり出来た?」 「ゆ…っくりできるよぉ…」 早速顔がとろんと蕩けてきていた。 「気持ちいいか?」 「きもち…いいよぉ…」 こりゃマッサージチェアと言うよりも自動オナヌーマシンだな。 「ゅゅ…ゅゅゅ~♪ く、くるよぉ…ゆっくりくるよぉ!」 「思ったより早いな」 急いでスイッチをOFFする。 ブブブ…ブ。止まる振動。 そしてまりさは突然ゆっくり出来なくなってキョトンとしている。 「ゆ!? なんでとめるのぉ! ゆっくりさせてぇ!!」 「えー、なんでさー」 「ゆー!!!いかせて!ゆっくりいかせてぇ!!」 「しょうがないなぁ。じゃあ本当にゆっくりといかせてあげるよ」 ゆっくりとイきたいのが要望なら仕方ないな。私はまりさの言う通りにしてあげることにした。 スイッチをONする。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ~♪」 再び気持ちよくされてだらしない顔をする。 涎まで垂らして本当に気持ち悪い顔だ。 「いくときはちゃんと言ってね」 「ゆー! そろそろ…いっちゃうよぉ…」 さっき中断されたせいなのだろう。さっきより達しそうになるのが早い。 「い、いくよ! ゆっくりすっきりしちゃうよぉ!!」 はい、スイッチOFF。 止まる振動。だらしない顔のまま固まるまりさ。 「なんでぇぇぇぇぇ!? すっきりざぜでよぉぉぉ!!」 「えー、ゆっくりいかせてほしいんでしょ?」 「いやぁぁぁぁゆっくりしたくないよぉぉ!! すっきりじだいぃぃぃぃ!!!」 「そこはゆっくりしようよ」 「おにいさんとはゆっくりできないよ!! もうおうち帰る!!」 「悲しいなぁ」 まりさの波が引いてきたようなのでスイッチON。 「ゆっ!? ゆっくりぃぃぃ♪」 再びの振動に引いた波がまた押し寄せて気持よがるまりさ。 「ゆっくりぃじゃないよ。おうち帰りたいんじゃなかったっけ?」 「か、かえるぅ…帰りたいけどすっきりさせてぇぇぇ」 「体は正直だな。口からいやらしい汁(涎)がどんどん溢れてきてるぞ」 「あああ…いわないでぇ、ゆっくりいわないでぇ」 「機械相手にゆっくりされるなんて汚らしい饅頭だぜ」 「くやしいよぉ! でも…いっちゃう!!」ビクビクッ あ、やべ。 「すっきりー!!!」 あー、クリムゾンごっこしてたらすっきりされちゃったよ。 こうなったら仕方無い。モード・強だ!! ブブブブブブブブブ!!!! 弱モードとは比べモノにならない震動でゆっくり魔理沙をマッサージするチェア。 「ゆぁっ!? ら、らめだよぉぉぉ!!! すっきりした後はゆっくりしすぎちゃうよぉぉぉ!!!」 「なんだよ、ゆっくりしすぎちゃうって。イきそうって言わなかった罰だよ」 「い、いったよ! いっちゃうっていったぁぅんっ」 そうとう感じてるようで今までより激しい反応を見せるまりさ。いった直後は敏感なのかー。 「だ、だめだよぉ!! ゆっくりこわれちゃううぅぅぅ!!!」 ゆっくりの瞳はすでに焦点が合ってなかった。さらに顔を真っ赤にし、汁まみれになって乱れていた。 このままだとまたすぐにイきそうだな。 「もうちょっとでイく!もうちょっとで…イっちゃうぅぅぅぅ!!!」 体を震わせて盛大にすっきりするゆっくり魔理沙。その体はテカテカ艶が入っていた。 「どうだ? すっきりできたか?」 「あ…はぁ。ゆっくりすっきりできたよぉ♪ でも…」 「でも…なんだ?言ってみろ」 「ゆっくり相手にすっきりしたいよぉ」 「なんだぁ、機械相手にこんなに乱れておいてまだ言うかこのビッチめ」 「おねがいじまずぅぅ! ゆっくりとゆっくりしたいのぉ!」 まったくあれだけすっきりした後だってのになんて貪欲なやつだよ。 …まぁこっちもそのための備えはある。 「仕方のないやつだ。ちょうど隣の部屋にゆっくりアリスをいっぱい飼ってあるからそこに入れてあげるよ」 「ゆっ!? あ、ありすはだめだよ! まりさしんじゃうよぉ!!」 さすがに野良ゆっくりだっただけあってゆっくりアリスが危険であることを知っているようだ。 「えー、でも他のゆっくりとゆっくりしたいんだろう? うってつけの相手じゃないか」 「い、いやだよぉぉぉぉ!! れいむ! れいむがいいよぉぉぉ!!!」 「我が侭言うなよこの雌豚饅頭。そこまで言うならこれから言うことを一時間守れればアリスは勘弁してやる」 「わ、わかったよ! なんでもいうこときくよ!!!」 「よし、それじゃあ一時間イっちゃだめだよ。イったらゆっくりアリスルームへご招待だ」 「ゅ!!? む、むりだよ! いちじかんなんて…ゆ、ゆゆー!!!」 強モードでスタートだ。 (だ、だめだよ。たえなきゃ…でも…!) まりさは体から湧きあがる衝動に耐えてきた。 しかし常に座っている椅子の激しい震動が耐えようとするまりさの心を蕩けさせていく。 さっきは意地悪されたけどすっきりさせてもらった。 やさしいお兄さんだと思ったのに…ゆっくりした結果がこれだよ。 「あ"あ"あ"あ"…だめなのにぃぃ…でもかんじちゃうよぉぉぉ!!!」 声を出してないとすぐにでもすっきりしてしまいそうだ。 「なかなか耐えるな。でもまだ5分なんだよね」 (まだごふんなんて…やっぱりむりだよぉぉ!!) まりさはゆっくりアリスの部屋に連れてかれたくない一心で耐えていた。 ゆっくりアリスとはゆっくり出来ない。主導権を奪われるとかそういう問題ではない。 ありすはすっきりした後も何度も執拗に犯してくる。 まりさは目の前で母親をありすの集団に襲われる光景を見た。だからこそここまでがんばって耐えてたのだ。 だがそれももはや限界だった。 強制的に与えられ続ける振動に性欲が刺激され続け、意思とは無関係に体がすっきりしようとしていた。 (も……だめ………) 「すっきりーーーー!!!!」 涙と涎でぐしょぐしょになりながらまりさがすっきり発言した。 顔は全然すっきりしてない。それもそうだろう。イったら終わりなのだから。 「残念だったな。じゃ、ありすルームタイムだよ」 「ぅぁ…」 激しくすっきりしたためか声も出ないまりさを隣の部屋へと持って行ってあげた。 しかし涎やら何やらでべちゃべちゃして汚いな。後で掃除しないと。 部屋へ入ると3匹のゆっくりアリスがいる。こいつらがいるとゆっくりには困らないので虐めずに飼っている。 この前もゆっくり魔理沙の家族を襲わせたんだったな。ちなみに隠れていた一匹の子まりさは放置して見逃してやった。 ま、その子ゆっくり魔理沙も大きくなり、私が今現在抱えているわけだが。 「ま、まりざーーーー!!!」 「まりさ!? どこ? まりさーーーー!!!」 私の抱えてるまりさを見るなり目の色を変えて近づいてくるゆっくりアリス達。 「ぃ…やぁ」 怯えるまりさを部屋の床へやさしく置く。 そして落ち着く暇もなくゆっくりアリスに押さえつけられるまりさ。 他二匹のゆっくりアリスも囲って三方向からまりさを犯し始めた。 「ま、まりざぁ! ハァハァ」 「いっしょにゆっくりしようよまりさー!!」 「か、か、か、かわいいよまりざー!!」 「あ"あ"あ"あ"あ"!!! はなれて! はなれてよー!!」 絶叫するまりさだったが、その口は正面のありすに塞がれてしまった。激しい舌技に思わず嬌声があがってしまう。 「むぐ…むぐぅぅ♪」 その声を聞いたありす達はさらにヒートアップする。 耳を舐め、髪を啄み、ゆっくりと焦らすように肌をなぞる。なんともいやらしい奴らだ。 さらに三匹で同時にまりさの口の中を蹂躙したりもした。 しだいに抵抗できなくなるまりさ。その様子はまさに快楽の虜になっていた。 ありす達もそろそろフィニッシュのようだ。 「まりざ! いっしょに! いっしょにイこうよ!!」 「すっきりしようね!! たえちゃだめだよ!!」 「かわいいよまりざぁ!! やさしくすっきりさせてあげるぅぅぅぅ!!!」 「んあ"あ"……! あ"あ"ーーーー!!!」 「「「「すっきりーーーーー!!!」」」」 だがありす達はまだ満足なんてしていない。 まりさの頭には小さな芽が生えてきたようだったが、気にせずありすはまりさを再び犯し始めた。 これ以上見ていてもなんだか気持ち悪いので私は部屋を後にした。 「すっきりしていってね!」と言い残して。 夜中にゆっくりアリスの部屋へ食事を運ぶとそこには、 いくつもの蔓を生やして絶命したゆっくり魔理沙と、赤ちゃんまりさだったと思われるものがいくつか転がっていた。 そして、ゆっくりアリス達はすでに死んだそれに未だに群がっていた。 やっぱゆっくりアリスは狂ってる。 私は食事を置くと逃げるように部屋を後にした。 終
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